2017年3月24日(金)



2017年3月24日(金)日本経済新聞
日立工機へのTOB成立 KKR
(記事)




2017年2月28日
日立工機株式会社
HKホールディングス株式会社による「日立工機株式会社株券等(証券コード6581)に対する公開買付けに関するお知らせ」
の一部訂正に関するお知らせ
ttp://www.hitachi-koki.co.jp/ir/newsrelease/2017/pdf/201702282.pdf


2017年2月28日
日立工機株式会社
臨時決算並びに「剰余金の配当(特別配当)、剰余金の配当(特別配当)に関する基準日設定及び
平成29年3月期(第95期)配当予想の修正に関するお知らせ」及び
「HKホールディングス株式会社による当社株券等に対する公開買付けに関する意見表明のお知らせ」の一部訂正に関するお知らせ
ttp://www.hitachi-koki.co.jp/ir/newsrelease/2017/pdf/201702281.pdf

 

2017年3月23日
日立工機株式会社
HK ホールディングス株式会社
HKホールディングス株式会社による日立工機株式会社株券等(証券コード6581)に対する公開買付けの結果に関するお知らせ
ttp://www.hitachi-koki.co.jp/ir/newsrelease/2017/pdf/201703231.pdf


2017年3月23日
日立工機株式会社
HKホールディングス株式会社による当社株券等に対する公開買付けの結果並びに
親会社、主要株主である筆頭株主及び主要株主の異動に関するお知らせ
ttp://www.hitachi-koki.co.jp/ir/newsrelease/2017/pdf/201703232.pdf


2017年3月23日
KKR
日立工機株式会社
KKRによる日立工機株式会社の公開買付けが成立
ttp://www.hitachi-koki.co.jp/ir/newsrelease/2017/pdf/201703233.pdf

 



過去の関連コメント


2017年1月13日(金)
http://citizen.nobody.jp/html/201701/20170113.html

2017年1月15日(日)
http://citizen.nobody.jp/html/201701/20170115.html

2017年1月16日(月)
http://citizen.nobody.jp/html/201701/20170116.html

2017年1月17日(火)
http://citizen.nobody.jp/html/201701/20170117.html

2017年1月30日(月)
http://citizen.nobody.jp/html/201701/20170130.html

 

 

【コメント】
日立工機株式会社の事例については今日は特にコメントはありません。
これまでのコメントに書いている通りです。
ただ、2017年2月28日に、それまで発表していたプレスリリース等の訂正が発表されています。
それらを読んで改めて思ったのは、「配当の財源=配当の基準日時点の剰余金」、という点です。
このたびの事例では、特別配当を支払うとは言うものの、その特別配当の財源については不明確な部分があったのだと思います。
それであわてて臨時決算日(第3四半期末日である2016年12月31日)を設け、特別配当の財源を臨時決算日時点の剰余金、
と設定したのだろうと思います。
しかし、実はこれでも話はおかしいわけです。
特別配当の基準日が2017年1月29日であるのなら、特別配当の財源も2017年1月29日時点の剰余金でなければならないのです。
「基準日の株主に配当を支払う」とは、「基準日の剰余金を株主に支払う」という意味です。
ですから、基準日を2017年1月29日と設定している以上、
第3四半期末日である2016年12月31日を臨時決算日としたところで何の意味もないのです。
基本方針が間違っていると、何から何まで間違ってしまうんだな、と思いました。

 



日立工機株式会社と一字違いの会社ですが、日立建機株式会社による豪州企業Bradken Limitedに対する株式公開買付に関して、
また何やら奇妙なプレスリリースが発表されていますので紹介します。

 

2017年3月21日
日立建機株式会社
豪州企業Bradken Limitedの株式に対する株式公開買付けの結果及び子会社の異動に関するお知らせ
ttps://www.hitachicm.com/global/wp-content/uploads/2017/03/170321_Bradken_jp_1.pdf


2017年3月24日
豪州企業Bradken Limitedの株式公開買付けの買付期間延長のお知らせ
ttps://www.hitachicm.com/global/wp-content/uploads/2017/03/170324_Bradken_jpn_1.pdf

 

過去のコメント

2017年3月7日(火)
http://citizen.nobody.jp/html/201703/20170307.html

2017年3月8日(水)
http://citizen.nobody.jp/html/201703/20170308.html

2017年3月9日(木)
http://citizen.nobody.jp/html/201703/20170308.html

 



Bradken Limitedに対する公開買付(買付期間)自体は現在も継続中(2017年3月23日に買付期間をさらに延長した)なのですが、
公開買付者である日立建機株式会社は、買付期間の最中である2017年3月20日に、応募のあった株式について決済を行い、
既にBradken Limited株式の55.3%を取得している、とのことです。
Bradken Limitedは既に(株式取得日である2017年3月20日に)正式に日立建機株式会社の連結子会社となっているようです。
オーストラリアの公開買付では、公開買付(買付期間)の最中に応募のあった株式を取得することが可能なようです。
プレスリリースには、公開買付はまだ完了しておらず、「公開買付の結果」については完了後速やかに開示する、と書かれています。
オーストラリアの公開買付ではこのような買付方法(決済方法・株式取得方法)も行えるとなりますと、
私は、これは極めて相対取引に近い手法だな、と感じました。
都度決済をしている、と言えばいいでしょうか。
「公開買付の開始日から終了日まで」で1つの公開買付、という考え方をする日本の公開買付とは大きく異なると思いました。
他の言い方をすると、オーストラリアの公開買付には、
日本の公開買付における(特に旧証券取引法にいう)「買付予定数」という概念が全くない、と思いました。
旧証券取引法における「買付予定数」は、「その株式数だけ買う」という概念でしたのでそう思いました。
ここはオーストラリアだけに、「air's rock」ならぬ、「The lock is air.」だと思いました。
「The lock is air.」とは、「縛りが空気のようだ。」、「公開買付者は自由に身動きが取れる状態だ。」、
「公開買付に関する資金が固定されていない。」といったニュアンスで考えました。
本来の公開買付制度とは(少なくとも日本における公開買付制度では)、
公開買付者も資金も「動けなくする」(lockする)ことが特徴であると思います。
公開買付者も資金も「固定されている」からこそ、投資家の利益は保護されるのではないでしょうか。
オーストラリアの公開買付は、それとは正反対の買付制度だと思いました。
公開買付に「都度」という概念はないはずだ、と思いました。