2018年10月23日(火)



2018年10月23日(火)日本経済新聞
春秋
(記事)




2018年10月23日(火)日本経済新聞 社説
歴史ふり返り新時代ひらく時
(記事)


 


安倍首相「平和で豊かな日本を次の世代に」 明治150年式辞・全文

 安倍晋三首相は23日午後、東京都内で開かれた政府主催の「明治150年記念式典」で、
「明治の人々に倣い、どんな困難にもひるむことなく、未来を切り開いていく。平和で豊かな日本を次の世代に引き渡していく」
と述べた。発言の全文は以下の通り。
                  ◇ 
 今から150年前の今日、明治改元の詔勅(しょうちょく)が出されました。この節目の日に、各界多数のご参列を得て、
「明治150年記念式典」を挙行いたしますことは、誠に喜びにたえないところであります。皆さまとともに、
わが国が近代国家に向けて歩み出した往時を思い、それを成し遂げた明治の人々に敬意と感謝を表したいと思います。
 近代化への道のりは、大きな危機意識の中で始まりました。当時、技術に先んじる列強が植民地支配を進め、
その波がアジアにも押し寄せていました。
国力に後れをとっていたわが国は、まさに、国家存亡の危機に直面していたといっても過言ではありません。
 独立を守らなければならない。当時の人々は、文字通り命がけで、情報を集め、策を練り、そして、果敢に行動しました。
内外旺盛な交流により、学びに学んで、最先端の知を貪欲なまでに求め、それにとどまらず、
日本の良さや伝統を生かしたものにまで高めていきました。
 「五箇条の御誓文」が、古い陋習(ろうしゅう)を破れと説き、身分や階級を問わず志を追うべし、と勧めたとおり、
新しい国づくりに際しては、それまでの身分、武士・農民・町民の別に関わりなく、若者や女性を含め、志を持った人々が、
全国各地で躍動しました。外国からも多くの人々が訪れ、わが国の発展に大きな役割を担っていただきました。
 明治という時代が新たに生み出した多くの人材が、急速な近代化の原動力となり、わが国は近代国民国家への
第一歩を踏み出しました。憲法の制定、議会の設置、内閣制度の導入など、立憲政治・議会政治の基礎が築かれました。
工業化の進展、鉄道の開通、郵便や金融制度の整備。産業も大きく発展しました。義務教育が導入され、
女子師範学校が開設されるなど、教育が充実したのもこの時代です。現在の政治、経済、社会の土台が築かれました。
 わが国の近代化は、西欧に比べて、極めて短い期間に行われました。それまでの歴史の礎があっての飛躍であろうことを
併せ考えたとしても、それを成し遂げた先人たちの底力、道半ばで倒れた方々も含め、人々にみなぎっていた、洋々たる活力、
志の高さに驚嘆せずにはいられません。同時に、今を生きる私たちも、これを誇りに、力強く歩んでいかなければならないと思います。
 今日、わが国は、内においては、急速な少子高齢化が進行し、外に目を転ずれば、急激に変化を遂げる国際社会の荒波の中にあります。
まさに国難ともいえる時代にあって、故(ふる)きを温(たず)ね新しきを知る。明治の人々が、勇気と英断、
たゆまぬ努力、奮闘によって、世界に向けて大きく胸を開き、新しい時代の扉を開けたことに思いをはせながら、
私たちは、この難局に真正面から立ち向かい、乗り越えていかなければならないと思います。
 現在、明治150年関連行事として、近代化の歩みが記された歴史的遺産を次世代に残し、学び、将来につなげていこうとする
取組が、全国各地で行われています。特に、若い世代の方々には、ぜひとも、この機会に、わが国の近代化に向けて生じた出来事、
人々の息遣いに触れ、光と影、さまざまな側面を貴重な経験として学びとってほしいと思います。
 来年は、約200年ぶりに天皇陛下がご退位(譲位)され、皇位の継承が行われます。
その翌年には、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、世界中の人々がわが国を訪れ、世界の関心が日本に集まります。
わが国は、まさに、歴史の大きな転換点を迎えようとしています。
 私たちは、平成の、その先の時代に向けて、明治の人々に倣い、どんな困難にもひるむことなく、未来を切り開いてまいります。
そして、平和で豊かな日本を、次の世代に引き渡していく、その決意を申し述べ、式辞といたします。
 平成30年10月23日 内閣総理大臣 安倍晋三
(産経新聞 2018.10.23 12:43)
ttps://www.sankei.com/politics/news/181023/plt1810230011-n1.html

 

 



【コメント】
ちょうど150年前の今日、1868年10月23日に元号が慶応から明治に変わりました。
西暦1868年が明治元年であるわけです。
明治の次の元号は大正ですが、明治以降の元号と西暦について整理をしてみました。

西暦1868年=明治元年
西暦1912年=明治45年=大正元年
西暦1926年=大正15年=昭和元年
西暦1989年=昭和64年=平成元年

政府は今日、明治150年記念式典を開いたとのことですが、次に同じような記念式典を開くのは、
今日から50年後の2068年10月23日のことになるのでしょう。
50年後の10月23日、今日を振り返って後悔しないように生きていかないといけないなと私は思ったのですが、
後悔しないように生きていかなければと思っていましたら、自分が会社を辞めた時のことを思い出しました。
高校2年生の2月に高校で受けた模擬試験の自分の答案を見て、私は会社を辞めることを決めました。
その辺りの経緯については、2018年6月28日(木)のコメントで少しだけ書いたことがあります。

2018年6月28日(木)
http://citizen.nobody.jp/html/201806/20180628.html

会社を辞めることを会社側に伝えた時の私の心境と全く同じような場面が漫画「ろくでなしBLUES」にありましたので紹介します。

”後悔するってのは人生で一番つまんねー事だ。まだ間に合う。俺はもう一度やり直すぜ。”

私はあの時、高校の同級生から模擬試験の答案を見せられて目が覚めたのです。
社交辞令だったのかもしれませんが上司からは辞めない方がよいとは言われたのですが、私は会社を辞めることを決めていました。
その時の私の心境と全く同じような場面がまたも漫画「ろくでなしBLUES」にありましたので紹介します。

”覚悟の上です。後悔するよりはマシです。僕の魂はここにありますから。”

「失敗したらどうする?」とは全く考えませんでした。
なぜならば、高校2年生の2月に高校で受けた模擬試験の自分の答案を見て、私は自分の学力が日本で有数だと分かったからです。
これで私が失敗するのであればこの世の全員が失敗するはずだとその時私は思いました。
資格試験の学校で勉強をやり直した後、就職活動の際、ある会社での面接の時に、
「社会人2年目の10月、高校2年生の2月に高校で受けた模擬試験の自分の答案を見て高校生の頃のことを思い出したのですが、
私は今自分が高校数学の頂点に立っているなということを実感していたことを思い出しました。」
という話をしました。
高校卒業後本当に様々なことがありましたので、その後、私は自分が高校数学の頂点に立っていたことを忘れてしまっていました。
「あの頃(高校生の頃)の自分を超えたい。」と言って会社を辞めたわけですが、自分では超えることができたと思っています。
今では、やはりあの時会社を辞めて勉強をやり直して本当に良かったと思っています。

 



振り返ってみますと、2008年の1月から自分がこれまで学んできたことをまとめてみようとホームページを作成し始めたわけですが、
作成を始めてあと2ヶ月ほどで丸11年になるわけですが、何と言いますか、頑張ってこれてよかったという思いで一杯です。
あの時会社を辞めていなければ、ホームページは作成していませんし、
経営や会計や法律の理解もここまでは進んでいなかったと思います。
高校生の時とは異なり、明確な基準(試験の点数、周りとの比較、客観的な評価)のようなものがありませんので、
高校生の時のように自信を持っては言えませんが、
経営や会計や法律の分野でも自分は頂点に立つことができたように思います。
会社を辞めた時は、とにかく何かができる人間になりたいと思っていただけなのですが、
経営や会計や法律の分野でも頂点に立っているという実感を得ることができるようになるとは当時は全く思っていませんでした。
高校生の時に高校数学の頂点に立っていたのであれば自分にできることが絶対にあるはずだ、
ということしか当時は考えていませんでした。
一言で言えば、「人生は一度しかない。後悔はしたくない。」、という思いでその時は会社を辞めたわけですが、僭越ながら、
少なくとも人間が到達可能な範囲では経営や会計や法律の分野で自分は今頂点に立っているのだろうと自分で思っています。
高校生の時に高校数学の頂点に立っていなければ、あの時勉強をやり直そうとは思わなかっただろうと自分で思います。
出版されてちょうど10年が経つ本がありますので、まえがきをスキャンして紹介したいと思います。

「会計学辞典 第五版」 森田哲彌、宮本匡章 編著 (中央経済社)
「第五版まえがき」

このまえがきは2008年8月に書かれたものなのですが、2008年8月の時点で、
会計制度の改革はひと区切りの状態を迎えたように思われる、と書かれてあるわけです。
しかし、周知の通り、その後も10年間、法令・会計基準等の改正・新設、更にまたその改正の繰り返しであったわけです。
全く新しい会計基準であるIFRS(国際会計基準)を適用する日本企業が誕生したのもこの10年の間の出来事であったわけです。
現在でも、会計制度の改革がどのように収拾されるのか予測ができない状態であり、この状態はずっと続くことでしょう。
数学(少なくとも高校数学まで)の世界では、その内容が改正されるということはないのですが、
何とも不思議なもので、それとは正反対に、私は今ではその内容が頻繁に改正される世界で生きているわけです。
図らずもとしか言いようがありませんが、数奇な生涯と言いますか、これも運命なのかなと自分で思っています。

 

Repenting is the most unremunerative in your life.

後悔は人生最大の報いだ。

 

My soul is paper and a pencil.

僕の魂は紙と鉛筆です。