2017年12月5日(火)



2017年12月1日(金)日本経済新聞
■税逃れ対策 全国にPT 国税、富裕層に厳しい目 海外口座情報すぐ入手
(記事)



2017年12月2日(土)日本経済新聞
中小の相続税 100%猶予 代替わり支援、対象も拡大
(記事)



理論的には課税標準に時価という考え方はない、という点について書いたコメント

2017年11月22日(水)
http://citizen.nobody.jp/html/201711/20171122.html

 


【コメント】
今日紹介している2017年12月2日(土)付けの日本経済新聞の記事は、
2017年11月22日(水)に紹介した2017年11月22日(水)付けの日本経済新聞の記事と趣旨は全く同じです。
「理論的には、課税標準に時価という考え方はない。」という論点については、
2017年11月22日(水)のコメントで書き尽くしていますので、
税法上の資産の評価額について理論上の理解を深めたい人は、2017年11月22日(水)のコメントを読んでいただければと思います。
また、今日紹介している2017年12月1日(金)付けの日本経済新聞の記事についてですが、
最も簡単な国際的な租税回避の対応策は、外国人による銀行口座や証券取引の開設を認めないことであろうと思います。
さらに、外国人による法人設立(商業登記)も認めないことであろうと思います。
記事では、税率が低い国の例としてシンガポールが挙げられており、次のように書かれています。

>例えば、シンガポールは相続税や贈与税がかからず、投資でもうけた分は非課税で法人税率も20%未満。

ある資産家が租税回避を目的に日本からシンガポールへ移住する、という場面を想像してみますと、現実には、移住に際して、
その資産家はシンガポールの銀行と証券会社に口座を開設することになるわけです。
そして、日本の銀行と証券会社から新たに開設したシンガポールの各口座へと資産を移す、ということをするわけです。
しかし、国際的に租税回避を防止したいのならば、この場合、
シンガポールの銀行や証券会社が日本人による口座開設を認めなければよい、ということになるわけです。
さらには、シンガポールの会社法制が日本人による法人設立(商業登記)を認めなければよい、ということになるわけです。
さらに言えば、日本の金融機関がシンガポールへの海外送金を認めなければよい、ということになるわけです。
簡単に言えば、海外に資産を移すことができる制度が用意されているから、国際的な租税回避が問題になると言えるわけです。
最も簡単な解決策は以上のようなことであろうと思います。
仮に、シンガポールの金融機関が外国人による口座開設を認めるとしたら、
極めて限定的な場面でのみ、という対応策が現実には考えられると思います。
「極めて限定的な場面」というのは、例えば、日本とシンガポールの両政府が事業上の理由により口座開設を認めた場合、
ということになります。
外国人による口座開設には両政府の許認可が必要だ、という考え方を行えば、現実に租税回避を最大限防止できると思います。
記事には、国際的な租税回避への対応策として、次のような方策が書かれています。

>国際化、複雑化する富裕層の資産を捕捉するため、国税当局は18年9月までに各国の税務当局間で
>「CRS(Commmo Reporting Standard=共通報告基準)」を始める。
>CSRは各国の税務当局が金融機関から名前や住所、口座残高、利子・配当の年間受取額などの報告を受け、
>自動的に交換する仕組みだ。

外国人による口座開設を自由に認めるならば、現実にはCSRのような仕組みが求められると思います。
ただ、1人の人間として自分の毎日の生活のことを考えてみますと、
資産を海外に移す場面というのは、それこそ租税回避くらいしか思いつかない(シンガポールは税率が低いから等)わけです。
一個人が自由に海外金融機関に口座を開設することをまずは禁止するべきなのではないかと思いました。
企業のグローバル化という観点から言えば、事業上の理由により法人や個人が海外金融機関に口座を開設する必要性がある場合のみ、
両政府から許認可を受ければ口座開設が可能になる、という制度にすれば、
税務当局による海外口座情報の管理・把握は容易になるのではないかと思いました。

 


1999年1月に掲載された漫画「部長 島耕作」の1シーン↓


会話1 

会話2 

会話3 

会話4 


万亀副社長が大泉会長と中沢社長から面接を受けた後、次期社長に選ばれる、というシーンです。
社長就任後、万亀新社長は、20年来つきあいのある愛人に電話をし、
社長になった後も2人の関係は今のままだと言い、

「自分の地位とひきかえにお前を捨てたりはしない」

と自分の気持ちを伝えます。
一読者としては、感動的なシーンだと思うわけですが、私が万亀副社長と同じ立場だったら次のような会話になると思いました。

「はい。何か?」 

もしくは、直截にこの台詞の方がもっと分かりやすいでしょうか。

「はい。何か?」

まあ、そういうわけなんです。
自分が童貞であれば、誰に対しても回りくどい会話はしなくてよいわけです。
「雄弁は銀、童貞は金。」(Speech is silver, being a virgin is golden.)といったところだと思います。
結局のところ、私に言わせれば、
「社会的地位を取るか女(もしくは男)を取るか、この二者択一を迫られたらキミはどうする?」
と尋ねられている時点で負けなのです。
私は決して、義理人情に厚い言葉は言いません。
最後はその人本人の問題だと思いますし、本人がどういう生き方をしたいのかの問題なのだと思います。
社会のルールに従っていれば、そもそも「社会的地位を取るか女(もしくは男)を取るか」という二者択一自体が
存在しないはずなのです(その点について人から尋ねられもしない。)。
「社会的地位を取るか女(もしくは男)を取るか」という質疑応答などなされない(会話にならない)はずなのです。
「巧言令色鮮し仁」と言います。
義理人情に厚い言葉を口にする人間ほど、いざとなったら(例えば、「公務員するから彼とは会わないと約束してくれ。」等)
簡単に人を裏切るものなのです。

 


How much is your love?

あなたの愛はいくらですか?

 

There is no accounting for welfare.

幸せは説明が付けられないのです。

 

I have regarded love as a fancy since my childhood.

子供の頃から、私は愛を想像だと見なしてきました。

 

I have never had sex.

私はセックスを一度もしたことがありません。

 

A virgin is trustworthy.

童貞(処女)は信頼できるのです。

 

A public official doesn't deal with a water flea.

公務員はミジンコなど相手にしないのです。

 

The less faithfully you live, the more anxiously you want to be a public official.

真面目に生きていない人ほど、公務員になりたがるのです。