2017年11月27日(月)



2017年11月27日(月)日本経済新聞
ふるさと納税 100自治体調査 駆け込み、上半期1.5倍 国の通知に混乱・評価の声
なお残る「趣旨に反する」返礼品
事業者に影響「今後」 対象品目線引きに不満も
Gショック返礼品廃止、山形県東根市長 創意・工夫生きる制度に
(記事)




税についての昨日のコメント

2017年11月26日(日)
http://citizen.nobody.jp/html/201711/20171126.html

 


【コメント】
昨日は税についてコメントを書いたわけですが、
今日の日本経済新聞にふるさと納税についての記事が載っていましたので紹介します。
「ふるさと納税」は英語には何と訳すのだろうかと思いました。
私は、"payment of a tax at a taxpayer's hometown"(納税者のふるさとで税を納付すること)、と訳しました。
前置詞の「at」は、「to」にしようかとも考えました。
つまり、"payment of a tax to a taxpayer's hometown"(納税者のふるさとへ税を納付すること)、という訳も考えました。
しかし、この場合は「to」よりも「at」の方が、ふるさと納税を行う納税者の意図・目的が伝わるように思いました。
ふるさと納税を行う納税者は、「この自治体で自分が納付した税を使って欲しい。」と考えてふるさと納税を行うわけです。
ですので、納税者は、自分が希望する自治体(ふるさと)の税務課や県税事務所まで赴いて納税をする姿が頭に思い浮かびました
ふるさと納税では、国から地方自治体への配分ではなく、納税者自身が自治体を選択する、という点に特長があるわけです。
「自分が納付した税はこの自治体で使って欲しい。」、「自分が税を納付するに際しては、この自治体に意味があるのだ。」、
と考えて納税者はふるさと納税を行うと感じるわけです。
そうようなことを考えますと、「at」が実態に合っているように思いました。
「at」ではなく「to」にしますと、納税者はその自治体に対し納税の義務があるかのように感じたわけです。
ふるさと納税は寄附の側面もありますので、"donation"であれば、「to」でよいのではないかと思います。
「donation」を辞書で引きますと、「donations to the Red Cross(赤十字への寄付金)」と載っていました。
また、インターネットで検索してみますと、ふるさと納税の英訳として、
「tax payment to your favorite town」(好きな地域への納税)が載っていました。
「at」でも「to」でもほとんど同じなのかもしれません。
ただ、ふるさと納税を行うと、現在住んでいる自治体に納付する住民税や国に納付する所得税が一定額控除されるわけです。
すなわち、住民税は、納税者が現在住んでいる自治体に納付をするわけなのですが(本来は、現在住んでいる自治体で納付をする)、
ふるさと納税では、納税者が希望をする自治体に納付をすることができるわけです。
では納税者はどこで希望をする自治体に税を納付をするのかと言えば、「希望をする自治体で」、であるわけです。
本来は、住民税は地方税ですから、納税者は、住民税を他の自治体で納付をすることはできないわけです。
しかし、ふるさと納税では、言わば自分が希望する自治体に対し住民税を納付する、ということができるわけです。
ですので、納税者は、住民税を希望する自治体で納付をする、ということになるな、と思ったわけです。
他の言い方をすると、ふるさと納税では、納税者は自分が納付する税を「その自治体のみが使用する地方税」として使って欲しい、
と考えているということだと思います。
そのためには、納税者は、自分が希望する自治体まで赴くしかない、と概念的に思ったわけです。
近年では、国税を中心に、税の申告・納付が電子的に行えるようになってきているのですが、
元来的には、税の納付の際は、税務署か税務課か県税務署に赴くしかなかったわけです。
本来納付をするべき税務署等においてではなく、自分が希望する自治体の税務課や県税事務所において
納税者はふるさと納税を行いますので、ふるさと納税の特徴(その自治体のみが使う税を納付する)を考えれば、
概念的には、この場合は「to」ではなく「at」(本来の場所でではなく自分が希望する場所で)が実態に合っていると思いました。
紙ベースで考えると、自分が現在住んでいる自治体からは、希望する自治体へのふるさと納税はできないと思いました。