2011年12月31日(土)



2011年12月31日(土)日本経済新聞
防衛次官に金沢氏昇格
(記事)



 

 


【コメント】
人事発令
ttp://www.mod.go.jp/j/press/sankou/jinji.html

 


防衛省のこちらのサイトにはまだ載っていません。
防衛省の次官の任命には内閣の承認を経る必要があるからでしょう。
これもシビリアン・コントロールの一つなのでしょう。

 

 

 



2011年12月29日(木)日本経済新聞
中国、人口抑制策を緩和 労働人口減に危機感 両親一人っ子→第2子容認
(記事)



 

2011年12月30日(金)日本経済新聞
中国、外資向け投資指針改訂 自動車、新規参入難しく 奨励業種から除外 医療機関・金融リースは開放
(記事)


 


2011年12月30日(金)日本経済新聞
インド岐路 自由化20年 上
「潜在力の国」足踏み 非効率打破、成長の条件
(記事)



 

2011年12月31日(土)日本経済新聞
インド岐路 自由化20年 下
極まる腐敗 高まる不満 政策推進、連立も重荷に
インフラ整備資金 8割は不正利用?
(記事)

 



 



2011年12月31日(土)日本経済新聞
ユーロ一時100円割れ 10年半ぶり
(記事)



 


2011年12月31日(土)日本経済新聞
円高圧力なお強く ユーロの弱さ浮き彫り
ポジション 人気投票に敗れたユーロ
(記事)

 

 

 


【コメント】
欧州ユーロ/日本円
(ここ1ヶ月間のレート変動)




アメリカドル/日本円
(ここ1ヶ月間のレート変動)


欧州ユーロ/アメリカドル
(ここ1ヶ月間のレート変動)



私はマクロ経済は専門ではないので間違っているかもしれませんが。


私には詳しい為替レートの変動要因は分かりませんが、ユーロが円に対して下落しているというのは、
「ユーロがドルに対して下落している」という要因と「ドルが円に対して下落している」という要因の
相乗効果でこうなっていると考えるべきなのかもしれません。
その理由というのは、やはりどこまで行ってもドルは基軸通貨である、という点に行き着くのかなという気がします。

ユーロが円に対して下落しているのではなく(もちろんユーロと円の交換のレートは下落していますが)、
ユーロはまずはドルに対して下落している、そしてそのドルも円に対して下落している、
その結果がユーロは円に対して下落している、ということになっているような気がします。
通貨同士を比較分析する時は、必ずドルを間にはさんで考える必要があるような気がします。
(この考え方は間違っているのかもしれませんが。)

 


 



2011年12月31日(土)日本経済新聞
人民元、来年も上昇基調か 今年4.7%上昇、最高値で終了 米などの要求根強く
香港で市場急拡大 元建て債券、起債3倍 預金も2倍に
(記事)

 

 

 

 

【コメント】
日本の通貨は円、イギリスの通過はポンドであるように、香港の通貨は香港ドルです。
にも関わらず、香港では人民元通貨の預金が増えている、とのことです。
預金の形で持っているということは、香港でも、日々の日常生活で人民元の取り扱いが可能な場面が増えているということなのでしょうか。
例えば、人民元で買い物ができるお店(スーパーやデパートなど)が香港でも増えている、という見方で正しいのでしょうか。


イギリスから中国へ香港が返還されたのは1997年のことです。
14年以上が過ぎたわけです。
しかし、今でも香港の公用語は英語です。
香港の一国二制度は今後も有形無形の形で様々な影響を及ぼしていくでしょう。
イギリスの影響は今も色濃く残っています。

この間香港に言った時、
「参謀さん、ここは中国であって中国ではないんですよ」
と言われたことがあります。
まあ最後だけ冗談ですが。

 

 



2011年12月30日(金)日本経済新聞
融資枠、利用が増加 11月2%増 資金確保の動き
(記事)

 

 

 

 



【コメント】
コミットメントラインの「利用額」が増加したそうです。
もう一度言います。
コミットメントラインの「利用額」が増加したそうです。

 

何が言いたいかと言えば、コミットメントラインの「契約額」が増加した、ではないということです。
コミットメントラインの「契約額」ではなく「利用額」が増加した、
これは銀行にとって喜ばしいことです。


2011年11月4日(金)
http://citizen.nobody.jp/html/201111/20111104.html


こちらに書いていますように、

>銀行側からすると、契約額が増えることよりも、実際に融資を行った額が増えて欲しいわけです。

その理由は言うまでもなく、ここに書いていますように、

>コミットメント・フィーよりも貸出金利息の方が大きい

からです。

 

 



2011年12月31日(土)日本経済新聞
年越すお札、最高の84兆円弱
(記事)


 

 

【コメント】
なぜ現金(日本銀行券)が過去最高となるのかは全く分かりません。
いくら低金利だからと言ってもタンス預金が増えるわけがなく、
お札流通量が増加するなんてことはあるはずはないと思うのですが。

急な出費に備えて手許現金を増やすということは企業でも家計でもあるでしょうが、
それはほとんどの場合「預金」という形でしょう(企業だと当座の資金繰りのための短期借入金の借り入れ等(両建てですね))。
本当のお札(日本銀行券)を本当に机の引き出しや押入れの金庫に持っておくわけではありません。
「預金」という形ですと、この記事の統計でいうお札(日本銀行券)には一切含まれません。

通販では電子決済(クレジットカードや口座振り込み(これもお札は一切使用していません))がほとんどでしょうし、
実際の店舗での買い物の際でも支払いは電子マネーや何らかのカードということもあるでしょう。
人口は減少しているのにお札は増える、ということはまずないかと思います。
はっきり言いますが、日本銀行の統計・調査が間違っていると思います。

 

「経営分析における最も重大なあやまちは、間違った答えを出すことではなく、間違った調査結果に基づいて分析を行うことだ。
やらないことを決める前に、その調査結果は本当に正しいのかどうかを問わねばならない。」

―ドラちゃん「簿記の時代」

 


 


2011年12月31日(土)日本経済新聞
新日鉄、特損800億円 4〜12月に計上へ 住金株下落で
(記事)

 


 

 


【コメント】
ケーススタディ
「新日本製鉄株式会社の四半期決算手続(その他有価証券(持ち合い株式)の減損処理について)」

 

以下の条件の時の仕訳を考えていきます。

@新日鉄は住友金属株式(取得原価1400億円、第3四半期末(12/31現在)時価630億円)を「その他有価証券」として保有している。
A第3四半期末(12/31現在)において、住友金属の株価の3月末までの回復可能性は明らかではないものとする。
B新日鉄はその他有価証券の評価に関しては、「四半期切放法」を適用しているとする。
Cその他有価証券の評価差額は全部純資産直入法により処理する。
D実効税率は40%で計算する。


通期(1年間)の決算とは異なり、四半期決算においては、
その他有価証券の減損処理に基づく評価損の戻し入れに関しては、四半期切放法と四半期洗替法があり、
いずれかの方法を選択適用できることになっています。
ですので、ここでは、四半期切放法と四半期洗替法の2通りについて仕訳を考えます。

また、3月末の住友金属の時価について、
700億円に上がる場合、600億円に下がる場合、300億円に下がる場合、800億円に上がる場合、
の4通りについて仕訳を考えます。


2通り×4通りの計8通りについて仕訳を書いていきたいと思います。

 

 

 


ケース1 「四半期切放法」かつ3月末の住友金属の時価が700億円に上がる場合

 

第3四半期末(12月31日)

(住友金属株式評価損) 770億円 / (住友金属株式) 770億円


第4四半期首(1月1日)

(仕訳なし)


第4四半期末(3月31日)

(住友金属株式) 70億円 / (その他有価証券評価差額金) 42億円
                   (繰延税金負債)       28億円


翌第1四半期首(翌4月1日)

(その他有価証券評価差額金) 42億円 / (住友金属株式) 70億円
(繰延税金資産)       28億円

 

 




ケース2 「四半期切放法」かつ3月末の住友金属の時価が600億円に下がる場合

 

第3四半期末(12月31日)

(住友金属株式評価損) 770億円 / (住友金属株式) 770億円


第4四半期首(1月1日)

(仕訳なし)


第4四半期末(3月31日)

(その他有価証券評価差額金) 18億円 / (住友金属株式) 30億円
(繰延税金資産)       12億円

 

翌第1四半期首(翌4月1日)

(住友金属株式) 30億円 / (その他有価証券評価差額金) 18億円
                   (繰延税金資産)       12億円

 

 

 



ケース3 「四半期切放法」かつ3月末の住友金属の時価が300億円に下がる場合

 

第3四半期末(12月31日)

(住友金属株式評価損) 770億円 / (住友金属株式) 770億円


第4四半期首(1月1日)

(仕訳なし)


第4四半期末(3月31日)

(住友金属株式評価損) 330億円 / (住友金属株式) 330億円


翌第1四半期首(翌4月1日)

(仕訳なし)


 

 


ケース4 「四半期切放法」かつ3月末の住友金属の時価が800億円に上がる場合

 

第3四半期末(12月31日)

(住友金属株式評価損) 770億円 / (住友金属株式) 770億円


第4四半期首(1月1日)

(仕訳なし)


第4四半期末(3月31日)

(住友金属株式) 170億円 / (その他有価証券評価差額金) 102億円
                    (繰延税金負債)       68億円


翌第1四半期首(翌4月1日)

(その他有価証券評価差額金) 102億円 / (住友金属株式) 170億円
(繰延税金資産)       68億円

 


 


ケース5 「四半期洗替法」かつ3月末の住友金属の時価が700億円に上がる場合

 

第3四半期末(12月31日)

(住友金属株式評価損) 770億円 / (住友金属株式) 770億円


第4四半期首(1月1日)

(住友金属株式) 770億円 / (住友金属株式評価損) 770億円


第4四半期末(3月31日)

(住友金属株式評価損) 700億円 / (住友金属株式) 700億円


翌第1四半期首(翌4月1日)

(仕訳なし)

 

 



ケース6 「四半期洗替法」かつ3月末の住友金属の時価が600億円に下がる場合

 

第3四半期末(12月31日)

(住友金属株式評価損) 770億円 / (住友金属株式) 770億円


第4四半期首(1月1日)

(住友金属株式) 770億円 / (住友金属株式評価損) 770億円


第4四半期末(3月31日)

(住友金属株式評価損) 800億円 / (住友金属株式) 800億円

 

翌第1四半期首(翌4月1日)

(仕訳なし)

 

 



ケース7 「四半期洗替法」かつ3月末の住友金属の時価が300億円に下がる場合

 

第3四半期末(12月31日)

(住友金属株式評価損) 770億円 / (住友金属株式) 770億円


第4四半期首(1月1日)

(住友金属株式) 770億円 / (住友金属株式評価損) 770億円


第4四半期末(3月31日)

(住友金属株式評価損) 1100億円 / (住友金属株式) 1100億円


翌第1四半期首(翌4月1日)

(仕訳なし)

 


 


ケース8 「四半期洗替法」かつ3月末の住友金属の時価が800億円に上がる場合

 

第3四半期末(12月31日)

(住友金属株式評価損) 770億円 / (住友金属株式) 770億円


第4四半期首(1月1日)

(住友金属株式) 770億円 / (住友金属株式評価損) 770億円


第4四半期末(3月31日)

(その他有価証券評価差額金) 360億円 / (住友金属株式) 600億円
(繰延税金資産)       240億円


翌第1四半期首(翌4月1日)

(住友金属株式) 600億円 / (その他有価証券評価差額金) 360億円
                    (繰延税金資産)       240億円

 

 

 


私が問題視しているのは、「ケース8」の場合です。
その他有価証券の評価はいつ認識すべきなのか、特に減損処理はいつ行うべきなのか、という疑問があります。
結論を先に言えば、四半期洗替法は認めるべきではなく、「四半期切放法」のみを認めるべきなのではないか、と思います。


通期(1年間)の決算とは異なり、四半期決算においては、
その他有価証券の減損処理に基づく評価損の戻し入れに関しては、四半期切放法と四半期洗替法があり、
いずれかの方法を選択適用できることになっています。


しかし、私は、「四半期切放法」のみを認めるべきだと思います。
その理由は、事業年度(新日鉄であれば3月末)までに株価が回復する場合は、
前四半期末日に減損処理に伴う特別損失を計上しなくて良かった、ということになるからです。
事業年度(新日鉄であれば3月末)までに株価が回復する場合は、
第3四半期決算で計上した特別損失が通年の決算では消えた(計上されない)ということになってしまいます。
それまでの3四半期の合計では大きな赤字になると思われいたのに、通年の決算では特別損失が消え黒字になる、
といったことになります。
これでは第3四半期に計上した特別損失は何だったのかという話になりますし、投資家の判断を誤らせる原因にもなるでしょう。

 


 



「ケース8」がまさに第3四半期で計上した特別損失が通期では消える、という例です。
第3四半期末(12月31日)では時価が帳簿価額の50パーセント以下になりましたので、
減損処理を行い有価証券評価損は特別損失に計上しました。
それが


>第3四半期末(12月31日)
>
>(住友金属株式評価損) 770億円 / (住友金属株式) 770億円


の仕訳です。
ところが、四半期洗替法を適用している場合、翌四半期首に帳簿価額を元に戻しているのです。
そしてそれと同時に特別損失が消えます。
それが


>第4四半期首(1月1日)
>
>(住友金属株式) 770億円 / (住友金属株式評価損) 770億円


の仕訳です。

 

 

 



ケース5、ケース6、ケース7のように、期末日(3月31日)までに、帳簿価額の50パーセント以下にまでしか時価が回復しない場合は、
四半期洗替法を適用していても期末日(3月31日)に改めて減損処理を行い特別損失を計上しますので
それほど投資判断を誤らせる原因にはならないのですが、
ケース8のように、期末日(3月31日)までに、帳簿価額の50パーセント以上にまで時価が回復してしまった場合は、
第3四半期に計上した特別損失が通期の決算から完全に消えてしまうことになってしまいます。
決算短信や有価証券報告書を分析して新日鉄株式を売買している投資家からすると、
「第3四半期の特別損失はどこに行っちゃったの?」
と言いたくなる事態になるわけです。
「第3四半期に巨額の特別損失が計上されたから新日鉄株式を売却したのに、通期では特別損失はなくなって
黒字ということなのか、だったら新日鉄株式は売却しなきゃよかったな。」
という事態になります。

 


 


第3四半期では巨額の特別損失を計上、しかし通期ではその特別損失はきれいに消える、
なぜこのような矛盾とも言える現象が起こるのかと言えば、
それはまさに「減損処理の戻し入れ」を認めているからに他なりません。
「減損処理を行った後に洗替を認めている」、
これがこの矛盾した決算の根本原因なのです。

 

この矛盾を解決する方法は2つあります。

解決策1、四半期洗替法は認めない。「四半期切放法」のみを認める。
解決策2、その他有価証券の四半期ごとの時価評価は全て「その他有価証券評価差額金」でのみ処理する。
     時価が帳簿価額の50パーセント以下にまで下がっていても四半期では全額「その他有価証券評価差額金」で処理する
    (四半期ではどんなに時価が下がっていても減損処理はしない。損益計算書を通さず全額資本直入で処理する。)。

 


どちらの解決方法がよいのかは分かりません。
解決策2だと、時価が期中に回復する場合は特別損失を計上しなくてすんだのに、という事態は避けられます。
しかし、保守主義の原則に従えば、損失はできるだけ早く損益計算書に出すべきでしょう。
そうしますと、解決策1の方がより望ましいかと思います。

 

 

 



以上見てきましたように、四半期洗替法には矛盾が生じる恐れがあります。
四半期決算で計上した特別損失が通期の決算では消えるとなりますと、
「損益計算書とは何か」、「当期純利益とは何か」、という会計の根本の話につながります。


企業の方もそのことは分かっているでしょうから、
おそらくほとんどの企業が「四半期切放法」を適用していると思います。

新日鉄のホームページや有価証券報告書や四半期報告書を見てみましたが、
新日鉄がどちらの方法を適用しているかは分かりませんでした。
しかし、仮に新日鉄が会計理論を重視しているならば、「四半期切放法」を適用していると思います。

 

 

 



記事の記載内容について一言追加しますと、記事には、


>3月期末に株価が簿価の半分以上に回復すれば通期決算で損失計上する必要はなくなるとみられる。


とありますが、これがまさに上の「ケース8」に該当します。
もし記事のこの記述が正しいとすれば、新日鉄は四半期洗替法を適用していることになるわけですが。
第3四半期には巨額の特別損失を計上する、なのに、

>通期決算で損失計上する必要はなくなる

ということを私は矛盾だと言っているわけです。
四半期決算で計上した特別損失はそのまま通期の決算まで持っていく、これが会計のあるべき姿ではないでしょうか。
そうでなければ、四半期決算とは一体何なのか、という議論になります。


私はこれから3月末にかけて住友金属株価が十分に上昇して欲しいと思います
(そのためには合併比率が固まっている以上新日鉄株価が上昇する必要がありますが)。
そして新日鉄は通期でも特別損失を計上(正確には第3四半期で計上した特別損失がそのまま計上)して欲しいと思います。
なぜなら、そうなれば、新日鉄が四半期洗替法ではなく「四半期切放法」を適用していることがはっきりするからです。
「四半期切放法」を適用している企業こそが、会計理論を正しく理解していると思います。

 

それと、記事には、住友金属も第2四半期に新日鉄株式を減損処理したと書かれています。
これはこれで住友金属がどちらの方法を適用しているのか気になるところです。
正しい会計理論に従い、住友金属も「四半期切放法」を適用していればよいのですが。

 

 

 


新日鉄と住友金属で株式を持ち合い、そして相互にお互いの株式を減損処理しています。
減損処理してもお互いの議決権が減少するわけではありませんから、
議決権という意味では株式の持ち合いというお互いの絆が弱まるわけではありません。

ただ、これから新日鉄と住友金属が合併しますと、お互いの持ち合い株式が全て「自己株式」になります。
まず、住友金属保有の新日鉄株式が新日鉄の貸借対照表に載ってきます。
これはそのまま自己株式ですね。
さらに、合併に伴い、現住友金属株主には新日鉄株式を割り当てることになります。
新日鉄保有の住友金属株式にも新日鉄株式を割り当てるわけですから、
新日鉄からすると自社保有の住友金属株式が新日鉄株式に化けるわけです。
つまり、合併に伴い、新日鉄は従来から保有していた合併相手株式を通じて自己株式を取得するような形になります。
トータルで見ますと、合併に伴い、新日鉄はダブルで自己株式を取得することになるわけです。

これらは全て貸借対照表上は株主資本のマイナス要因です。
今のうちにお互いの持ち合い株式を減損処理しておけば増加する自己株式は小さな額で済みますが、
特別損失を計上することになりますからどちらにせよ両社の利益剰余金は減少します。
こういった財務面に関してはどのようなことを両社は考えているのでしょうか。
合併後の自己株式額増加抑制のためだけに今のうちに持ち合い株式を減損処理する、というのも変な話ですが。
これは持ち合い株の減損はどのくらい損金算入されるのかといった税務上の問題も絡んでくるでしょう。
どうせ株主資本が減少するのなら、損金算入される形で減少(減損処理)した方が税務上有利だ、という判断もあるでしょう。
合併予定は2012年10月1日ですが、合併日の新日鉄の貸借対照表はどのような形なのか、私としては興味があるところです。

 


第86期有価証券報告書 (平成23年6月24日)
ttp://www.nsc.co.jp/ir/data/20110628110635_1.pdf


個別貸借対照表 純資産の部
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