2011年11月12日(土)



2011年11月12日(土)日本経済新聞
ソニー、米シティから 英EMI分割買収 欧米メディア報道
(記事) 

 

 

 

2011年11月12日(土)日本経済新聞
ソニー、ソフト重視鮮明に 英EMI分割買収 音楽配信を強化
■ソニー、収益改善策発表後も株価低迷 窮地のCEO、退任観測否定
(記事)

 

 


 



【コメント】
戦略面について書き出すと長くなりますので、ここでは財務面について一言だけ。
推測であるため間違っているかもしれませんが。

 

投資ファンドと組むと書いてありますが、多分それはないと思います。
買収する音楽出版事業会社ははじめから100%子会社にしたいという思いがあるはずです。
出資するのはソニーのみ、賄いきれない分は銀行からの借入だと思います(ファンドが貸付を行うことはないでしょう)。
買収した音楽出版事業会社は、ソニー単体ではSPCの株式のみ(11億ドル程度)が貸借対照表に載ってきます。
連結ベースでは、音楽出版事業の資産(22億ドル)と借り入れた負債(11億ドル程度)連結貸借対照表に載ってきます。

米シティが英EMIを買収した時から、どこかに売却することになるのだろうなと思っていましたが、
事業の一部はソニーへの売却となりました。

(英EMI音楽出版事業会社の株式取得のためのSPC)



私の理解では、アップルは音楽の著作権の管理などは行っておらず、アップルはあくまでダウンロード配信の部分のみ
を手がけているのだと思います。
アップルの担当は購入やダウンロードや再生のインフラ部分のみであり、音楽そのものは他社が権利を持っている音楽だと思います。
ソニーは今回、音楽そのものを手に入れました。
アップルはアップルの音楽を配信しているわけではありませんが、ソニーはソニーの音楽を配信するわけです。
敢えて言うなら、アップルは音楽を外注している、ソニーは音楽を内製化している、となるでしょう。
この戦略の違いがどう業績面に表れてくるのか、ソニーの音楽事業経営から目が離せません。

 

参考

2011年2月2日(水)
http://citizen.nobody.jp/html/201102/20110202.html