2015年11月20日(金)
2015年11月20日(金)日本経済新聞 公告
資本金及び準備金の額の減少公告
株式会社日経首都圏印刷
合併公告
株式会社日経首都圏印刷
株式会社日経茨城製作センター
第23期決算公告
株式会社日経茨城製作センター
(記事)
2015年11月20日(金)日本経済新聞
DMG森精機 自社株買い201億円 独子会社から買い取り
(記事)
【コメント】
記事によりますと、
>DMG森精機と旧ギルデマイスターは2009年に資本業務提携し、段階的に相互の株式の保有を増やしていた。
>その後DMG森精機がTOB(株式公開買い付け)などを通じ、独社株式を50%超取得し、今年4月に子会社としたため、
>独社の保有するDMG森精機株を買い取ることになった。
とのことですが、一般的にはこれは親子会社間の株式保有の整理・見直し、といった論点になるのだろうか、と思ったのですが、
「旧森精機が旧ギルデマイスターから自社株式を買い取ることになった」のは一体いつのことなのだろうか、とふと思いました。
今年4月に旧森精機は旧ギルデマイスターを子会社化したのだから、その後(今年4月中)のことではないか、と思われるかもしれません。
しかし、このような場合、親会社としては、子会社化前から、グループ経営戦略そして財務戦略として、
子会社化後の親子会社間の株式保有関係を前もって見通した上で、子会社化の手続きについて考えるものです。
つまり、子会社化を契機に子会社保有の自社株式を買い取ることになった、とのことですが、
では、仮に、公開買付が成立しなかったなど、子会社化できなかったとしたら、
旧森精機は旧ギルデマイスター保有の自社株式を買い取らなかった、ということになるのでしょうか。
他の言い方をすれば、仮に子会社化できなかったとしたら、
従来通り資本業務提携(株式の相互保有)を続けた、ということでしょうか。
それとも、仮に子会社化できなかったとしても、
株式の相互保有は解消していた(自社株式を買い取っていた)、ということでしょうか。
公開買付は、既存株主が応じなければ成立しませんから、
旧森精機は旧ギルデマイスターを必ず子会社化できる、という計画は立てられないとは思います。
ですから、仮に子会社化できなかったら、従来通り資本業務提携を続ける、という計画を事前に立てるのは自然なことかもしれません。
ただ、何と言いますか、子会社化するのと、資本業務提携を行うのとでは、経営上は大きく異なるな、と思ったわけです。
特に、株式の相互保有を通じた資本業務提携はどちらかと言うと対等の精神がどこかにあるのに対し、
子会社化の場合は明らかに主従が明確になるわけです。
子会社化とは主従関係を明確にしようとする行為であると言えるわけですが、
子会社化が適わなかったら再び資本業務提携を続けましょう、というのはお互いの経営方針を考えると、
虫がいい話だなというと少し違いますが、少なくとも「何か違うな。」と感じるわけです。
逆から言えば、子会社化に際し、旧ギルデマイスターは旧森精機に経営を委ねるつもりでいた、ということではないでしょうか。
もちろん、仮に公開買付が成立しなかったとするならば、
それは旧ギルデマイスターのその時の既存株主が子会社化に「ノー」を突きつけたということですから、
その判断には旧ギルデマイスターも旧森精機も物申せないのは言うまでもありませんが、
特に上場企業は、会社が主、株主が副、といった側面がありますから、会社はこのような計画を立てていたが上手くいかなかった、
となりますと、それまでのお互いの関係にも変化が生じてしまう、ということがあるのではないかと思いました。