2015年8月4日(火)
2015年8月4日(火)日本経済新聞
外国株投資 過去最高に 買越額上期10兆円 利回り低下で債券離れ
(記事)
【コメント】
投資家Aさんと投資家Bさんが株式の売買を行う(Aさんが売り手、Bさんが買い手)場合、
Aさんの売却価格とBさんの取得価格は同じ金額になります。
つまり、株式が買われた金額と売られた金額は同じになる、ということです。
このことは、株式の売買において、買い越しや売り越しという状態は本来は生じない、ということ意味します。
全投資家を、国内投資家と海外投資家とに分けると、結果的に一方から他方への買い越しや売り越しということが生じるだけなのです。
ところで、株式に限らず、全てのものの売買において、「売り手の売却価格」と「買い手の取得価格」は同じになります。
他の言い方をすれば、「取引の価格」はただ1つだけだ、という言い方ができると思います。
その「取引の価格」のことを、一般に「譲渡価格」と呼ぶのだと思います。
譲渡という言葉は、文字通り「ものを譲り渡す」という意味ですから、売り手側から見た言葉であると思ってしまいます。
買い手側から見た場合の言葉、すなわち、「譲り受け価格」という言い方は一般にはしないかと思います。
「譲り受け価格」とは「譲渡価格」のことです。
なぜ「譲り受け価格」は「譲渡価格」なのかと言えば、「取引の価格」は1つだけだからです。
あるものの売買を当事者間で行ったという「取引」はあくまで1つだけなのです。
その「取引」を、売り手側から見ているのか買い手側から見ているのか、の違いに過ぎません。
「取引」という点において、「譲渡価格」と「譲り受け価格」とは同一の概念のものなのです。
譲渡と譲り受けでは、法律行為としては正反対であるわけですが、
「取引」という点では、譲渡と譲り受けは同じ意味と言っていいのです。
「譲り受け価格」とは「譲渡価格」であり、「譲渡価格」とは「取引の価格」のことなのです。
Basically, the sale price and the acquisition price is the same
price.
That's why the both are called the "trransafer price".
基本的には、売却価額と取得価額は同じ価額です。
ですから、両価額は「譲渡価額」と呼ばれるのです。