2014年3月27日(木)
2014年3月27日(木)日本経済新聞
セブンイレブン 西日本、一気に拡大 「空白」解消秒読み
(記事)
2014年3月27日(木)日本経済新聞
きょうのことば
駅ナカビジネス 小売りや外食など誘致
(記事)
【コメント】
詳しくは分かりませんが、駅の既存の売店(キヨスク等)や既存の他社コンビニエンスストアをセブンイレブンに転換していく、
というようなことなのでしょうか。
個人的な経験から言えば、駅にある売店はキヨスクで必要十分であるような気がします。
いわゆる”駅ナカ”が有効なのはデパート(駅と一体化した商業施設)などであるように思います。
”駅ナカ”は実はコンビニには不利な条件が揃っていると思います。
まず、そもそも通勤客というのは駅を交通機関として利用しているわけです。
駅での滞在時間自体が極めて短いわけです。
駅で何かを買うといっても、電車が来るまでの短い時間に買う、ほんとうにちょっとした飲み物や軽食類、新聞や雑誌等のみです。
コンビニエンスストアの品揃えは通勤客にとって明らかに過剰過ぎるわけです。
通勤客は駅の売店に、品揃えの豊富さは全く求めていません。
次に、駅の中にあるということですから、24時間営業はしたくてもできません。
もちろん、電車が動いていない時間帯ですから、駅周辺に人(購買客)自体が極めて少ない状態であるわけですから、
その時間帯は閉店していても結局売上高にはほとんど影響しないと言えば影響しないと思いますが、
そのことは逆に言えば、その売店は「コンビニエンスストアでなくてもよい」ということを意味するでしょう。
電車が動いている時間帯のみ、買い物する時間は極めて短い通勤客を相手に営業をする、ということであれば、
通勤客・利用客が多い時間帯のみ開店しているキヨスクで十分であると言えるでしょう。
最後に、お客さんがコンビニエンスストアをどういう場面で利用するかを考えますと、
コンビニエンスストアが「駅の中」にあってもお客さんには全く意味がない、という点です。
お客さんがコンビニエンスストアをどういう場面で利用するかというと、
主には「食料品類(弁当やパンやジュースやアルコール類)を買って帰る」という場面であるわけです。
朝出勤時にプラットフォームや電車の中で弁当を食べるわけにはいかないでしょう。
東京のすし詰めの通勤ラッシュ時であれば、カロリーメイト一個、缶コーヒー一本すら、とても飲食できる状況にないわけです。
仮に会社について飲食するということであるならば、会社近くのコンビニで買えばよいだけの話であって、
何も通勤で利用する駅で買うことはないわけです。
逆に、夜の帰宅時に関しても同じ様なことが言えます。
夜ご飯の弁当や漫画や雑誌やアルコールを買って帰るにしても、家の近くのコンビニで買って帰ればよいだけの話であって、
何も通勤で利用する駅で買うことはないわけです。
駅で買っても、荷物になるだけでしょうし、お弁当は冷えてしまうでしょうし、ビールはぬるくなってしまうでしょう。
お客さんにとっては、家の近くにコンビニがあることが大きなメリットであって、駅の中にコンビニがあることは全くメリットではないのです。
コンビニエンスストアにとっての一等地はまさに住宅地です。
”駅ナカ”は全く一等地ではありません。
コンビニエンスストアにとって、”駅ナカ”は実は不利な条件が揃っているのです。