2014年2月13日(木)



コムキャスト、タイムワーナー・ケーブルを買収へ - 総額約450億ドル、株式交換で

米ケーブルテレビ最大手のコムキャスト(Comcast)が、同2位のタイムワーナー・ケーブル(Time Warner Cable:以下、TWC)を
買収することが米国時間12日に明らかになった。
WSJによると、両社が合意した取引条件は一株あたり158ドル82セントでの株式交換で、総額では440億〜450億ドルの大型買収となる見込み。
この買収が成立した場合、新会社は全米の約3分の1にあたる3300万世帯の有料テレビ加入者を手にすることになる。
そのため、米司法省(DOJ)や米連邦通信委員会(FCC)による厳しい審査が行われる公算が高く、一部の地域の事業を他社に譲渡する
ことなどが求められる可能性もあるという。この点に関し、WSJでは、コムキャストでは市場占有率を「3割以下」に抑えるために、
300万世帯程度の契約を手放す用意があるなどとする関係者の話を記している。
また、両社がテーブルテレビ網を使ったブロードバンド接続サービスを提供していることに加え、コムキャストが傘下に
NBCユニバーサル(NBC Universal、テレビ局NBCや映画製作配給会社のユニバーサル・スタジオ(Universal Studioなどの持ち株会社)を
保有していることから、いわゆるネット中立性に関連する部分で何らかの条件がつけられる可能性もあるという。
なお、コムキャストによるNBCユニバーサルの買収に際しては、
7年間にわたってサードパーティのコンテンツを差別しないなどの条件が課されていた。
TWCに対しては、同第4位のチャーター・コミュニケーションズ(Charter Communictions:以下、チャーター)と同社の筆頭株主である
リバティー・メディア(Liberty Media)のジョン・マローン(John Malone)氏が以前から獲得の意欲を示しており、
これまで3度にわたって買収提案を行っていたが、いずれもTWCから拒否されていた。
またチャーターとコムキャストの間では、チャーターによるTWC買収をコムキャストが支援する見返りとして、
買収成立時にはTWCの東海岸の事業をコムキャストが譲り受けるといった話についての協議も行われていたという。
TWCでは、チャーターによる敵対買収を懸念し、昨年からコムキャストへ売却話を持ちかけていた。
両者の話し合いは断続的に行われてきていたが、最近になってチャーターによる買収提案が委任状争奪戦に発展することを懸念した
コムキャストがTWCに改めて協議を持ちかけ、結局TWC側の希望条件(一株160ドル)に近い線で合意に至ったという。
有料テレビ市場全体で成長が頭打ちとなり、またスポーツ中継などを中心にコンテンツの獲得コスト上昇が続くなかでの業界再編という
格好だが、ケーブルテレビ業界1位と2位との合併が実現すれば、通信やコンテンツ関連など他の分野にも大きな影響が生じる可能性が高い。
(WirelessWire News 2014.02.13)
ttp://wirelesswire.jp/Watching_World/201402131631.html


 



米コムキャスト、タイム・ワーナー・ケーブルを452億ドルで買収へ=関係筋

[12日 ロイター] - 米ケーブルテレビ最大手のコムキャスト は、業界第2位のタイム・ワーナー・ケーブル(TWC) を
452億ドルで買収する計画だ。全額株式交換により実施される。事情に詳しい関係者が明らかにした。
コムキャストはTWCの全株式を1株当たり158.82ドルで取得することで合意した。
友好的買収案で、関係者によると、13日午前に発表される見通し。
買収には規制当局の承認が必要。2社は年末までの手続き完了を見込んでいる。
コムキャストとTWCの合併は15億ドルの営業コスト削減につながるとみられ、その半分が1年目に見込まれている。
コムキャストの契約者数は約2200万で、TWCは1200万となっている。
コムキャストは買収と引き換えに米国内の契約者数を300万減らす方針。残る約3100万は、市場全体の30%弱に当たる。
関係者によると、コムキャストは買収手続き完了の際に、株式買戻しの規模を100億ドルまで拡大する方針という。
コムキャストは昨年、NBCユニバーサルの買収を完了したばかり。今回の買収が成功すれば、
1年余りで2度も米メディア業界の再編を促したことになる。
競合するチャーター・コミュニケーションズ もまた、TWCの買収を目指していたが、TWCの支持は得られていない。
チャーターは今週TWCの取締役候補者名簿を公開し、買収提案を受け入れるよう圧力を強めた。
(ロイター 2014年 02月 13日 16:17 JST)
ttp://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0LI23U20140213


 


【コメント】
プレスリリースはこちらになります↓。


02/13/2014
Comcast Corporation and Time Warner Cable
PHILADELPHIA and NEW YORK
Time Warner Cable to Merge with Comcast Corporation to Create a World-Class Technology and Media Company

Strategic Combination Will Accelerate Delivery of Comcast’s Technologically Advanced Products and Services
to Time Warner Cable’s Customers
Transaction Creates Multiple Pro-Consumer and Pro-Competitive Benefits, Including for Small and Medium-Sized Businesses
ttp://ir.timewarnercable.com/investor-relations/investor-news/financial-release-details/2014/
Time-Warner-Cable-to-Merge-with-Comcast-Corporation-to-Create-a-World-Class-Technology-and-Media-Company/default.aspx

 

【参謀訳】
2014年2月13日
コムキャスト・コーポレーション及びタイムワーナー・ケーブル
フィラデルフィア及びニューヨーク発
タイムワーナー・ケーブルは世界一流の技術を持つメディア企業を作り出すためにコムキャスト・コーポレーションと経営統合する計画です

戦略的統合によりコムキャストが持つ技術的に進んだ製品とサービスをタイムワーナー・ケーブルのお客様へお届けすることが加速されます
取引により中小企業を含めたお客様にとってのそして競争上の多種多様な利益が生み出されます

 

注釈:
>Transaction Creates Multiple Pro-Consumer and Pro-Competitive Benefits, Including for Small and Medium-Sized Businesses
の一文は完全に勘で訳しました。
"pro-"が何を意味するのか全く分かりませんでした(結局この"pro-"は上の訳文では訳しませんでした)。