2014年1月4日(土)



2013年11月12日(火)日本経済新聞
アルバック45億円黒字 7〜12月最終 固定費圧縮が奏功
(記事)





2013年11月13日(木)日本経済新聞
アルバック株が急反発 収益体質改善を好感 ストップ高
(記事)

 

「アルバック株価のここ6ヶ月間の値動き」

 



2013年11月11日
株式会社アルバック
(数値データ訂正)「平成26年6月期第2四半期連結累計期間及び通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」における
XBRLデータの一部訂正に関するお知らせ
ttp://ulvac.irbridge.com/ja/PressRelease/PressRelease1958403368173483463/TopLink/TopLinkDocument/20131111teisei.pdf

 


2013年11月11日
株式会社アルバック
平成26年6月期 第1四半期決算短信
ttp://ulvac.irbridge.com/ja/IRFiling/Result/IRArchiveDataDownPar/010/IRArchiveDownPar/0/PDFile/Q1_FY2013_summary.pdf

 

2013年11月11日
株式会社アルバック
平成26年6月期第2四半期連結累計期間及び通期業績予想の修正に関するお知らせ
ttp://ulvac.irbridge.com/ja/PressRelease/PressRelease45824896559212466/TopLink/TopLinkDocument/20131111_gyoushu.pdf

 


2013年11月11日
株式会社アルバック
2014年6月期 第1四半期決算説明資料
ttp://ulvac.irbridge.com/ja/IREvents/IREvents8521088907484067577/IndexContent/0/IndexContent/IndexLink/pdf1/Q1_FY2013_presentation.pdf

 


2013年12月27日(金)日本経済新聞
■アルバック 工場・土地を売却
(記事)



2013年12月26日
株式会社アルバック
固定資産の譲渡及びそれに伴う特別利益の計上に関するお知らせ
ttp://ulvac.irbridge.com/ja/PressRelease/PressRelease7381601915360844817/TopLink/TopLinkDocument/1226jouto.pdf

 


2013年10月28日
株式会社アルバック
子会社の異動を伴う株式の譲渡及びそれに伴う特別利益の発生に関するお知らせ
ttp://ulvac.irbridge.com/ja/PressRelease/PressRelease2145677344497605259/TopLink/TopLinkDocument/kogaisha.pdf

 


固定資産の譲渡及びそれに伴う特別利益の計上に関する株式会社アルバックの仕訳

 

(1)取締役会決議日(平成25年12月26日)の仕訳

(仕訳なし)


(2)契約締結日(平成25年12月27日)の仕訳

(仕訳なし)


(3)物件引き渡し日(平成26年5月30日(予定))の仕訳

(現金) 1,100百万            / (土地及び建物) 217百万円
(譲渡に係る諸費用) 43百万円    (現金)      43百万円
                            (固定資産売却益) 883百万円

 


【コメント】
子会社の異動を伴う株式の譲渡及びそれに伴う特別利益の発生に関してなのですが、
株式会社アルバックは日本リライアンス株式会社(譲渡前は株式会社アルバックが100%保有)の株式の80%を
このたび株式会社高岳製作所に譲渡することになったようです。
その価額についてなのですが、日本リライアンス株式会社の純資産額は542百万円(その80%は433.6百万円)、
一方、このたびの日本リライアンス株式(80%分のみ)の譲渡価額は1,635百万円となっています。
端的に言えば、株式会社アルバックは433.6百万円の価値を持つ株式を1,635百万円で売却した、ということになります。
他の要因を無視した単純計算になりますが、本来の価格より1,201.4百万円も高い価額で株式を売却したということになるわけです。
ただ注意が必要なのは、これは会計上の株式売却益の数値とは少し異なる、ということです。
なぜ「譲渡価額−本来の価額」と会計上の株式売却益の金額とが異なるのかと言えば、
売却した株式の帳簿価額が本来の価額とは異なるからです。
本株式譲渡に伴い、株式会社アルバックは特別利益として関係会社株式売却益を約9億円計上する予定、とのことですが、
このことから逆算しますと、売却した株式の帳簿価額は実は735百万円であった、ということになります。
仕訳で書きますとこうなります。


(現金) 1,635百万円 / (日本リライアンス株式) 735百万円
                   (関係会社株式売却益)900百万円

 



まとめますと、日本リライアンス株式会社の純資産額は542百万円(その80%は433.6百万円)、
一方、日本リライアンス株式の80%は735百万円、ということになります。
参考までに計算しますと、日本リライアンス株式の帳簿価額(100%全て)は735百万円÷0.8=918.75百万円です。
簡単に言いますと、日本リライアンス株式会社は「純資産額<株式の帳簿価額」という状態であるわけです。
これは何を意味するのかと言えば、端的に言えば、日本リライアンス株式会社は資本の欠損を抱えている(累積損を抱えている)、ということです。
日本リライアンス株式会社は平成23年6月期に巨額の赤字(当期純損失662百万円)を計上していまして、主にこれが原因だと思います。
日本リライアンス株式会社はその後、平成24年6月期、平成25年6月期と営業黒字の状態ではあるようです。
また、具体的利益名は分かりませんが、平成25年6月期には巨額の「営業外収益」(約300百万円)を計上しています。
「営業外収益」がこれほどの巨額になるというのは具体的にはどんな利益項目なのか全く想像すら付きませんが。
ただ、一番肝心の売上高は3年連続で毎年前年比10%弱ずつ減少し続けています。
日本リライアンス株式会社は決して経営は順調であるとは言えないでしょう。
それなのに、株式会社高岳製作所は随分高い価額で買うことにしたのだなあ、と思いました。
株式は株主資本額で売買するのが一番公正な価額であるわけですが、経営が非常に順調であるという状況であれば、
交渉次第では株主資本額よりも高い価額で買う(これは何か時価や含み益を株主資本額に算入するということとは少し違うと思いますが)
という場面はあると思いますが、日本リライアンス株式会社は決して経営は順調ではないわけですから、
ここまで高い価額で買うというのは理解に苦しむところです(累積損すらあり、それを解消するメドもたっていないのではないでしょうか)。

 



以上の推測で基本的には的を射ているのではないかとは思いますが、少しだけ補足をします。
まず、日本リライアンス株式会社の純資産額は連結ベースの数値を使っています。
日本リライアンス株式会社には株式会社RASという100%子会社があり、株式会社RASの経営は長年順調であり、
多額の内部留保(利益剰余金)があり、純資産額も非常に大きい(単体だと思いますが436百万円。一方資本金は30百万円)のです。
日本リライアンス株式会社の連結純資産額のうち、株式会社RASの利益剰余金が占める割合は非常に大きいのかもしれません。
そうしますと、日本リライアンス株式会社の純資産額は単体ベースでは非常に小さい(542百万円よりもさらに小さい)と推測されます。
日本リライアンス株式会社の単体の純資産額は最大でも300百万円前後だと思います。
もしこの推測が正しいとすると、株式会社高岳製作所は本当に極めて高い価額で買うことにしたということになります。

 


それから、株式会社アルバックが保有している日本リライアンス株式の帳簿価額についてなのですが、
日本リライアンス株式会社は、昭和39年に株式会社アルバックと米国Reliance Electronicsとの合弁会社として設立し、
その後平成22年に株式会社アルバックが全株式を取得した、という経緯があるようです。
すると昭和39年に合弁会社として設立した時は、株式会社アルバックが保有している日本リライアンス株式の帳簿価額は、
日本リライアンス株式会社の資本金及び資本準備金の額(の出資割合分)と同じだったわけです。
推測になりますが、出資割合は50:50だったとして、
株式会社アルバックが保有している日本リライアンス株式の価額は当初(300百万円+300百万円)×50%=300百万円、だったのかもしれません。
それが、平成22年に株式会社アルバックが全株式を取得したところ、
日本リライアンス株式の帳簿価額(100%全て)は918.75百万円となったわけです。
平成22年に株式会社アルバックが全株式を取得したというだけなら、日本リライアンス株式の価額は単純計算では600百万円になるはずですが、
それより大きいということは、平成22年の時点では日本リライアンス株式会社には内部留保がある状態だったのだろうか、と思います。
918.75百万円−300百万円−300百万=318.75百万円が内部留保の50%分、ということになるのだと思います。
つまり、平成22年の時点では日本リライアンス株式会社の内部留保(利益剰余金)額は637.5百万円であった、
ということになりそうなのですが。
平成22年以降、急速に経営が悪化した、ということになると思います
日本リライアンス株式会社の純資産額(資本勘定)からではなく、出資している側(投資勘定側)からの推測でそのようになりそうですが。
ただ以上の推測は様々な仮定(出資比率は50:50、株式の譲渡価額は株主資本額と完全に同じなど)の上で行っていますので、
ややズレている部分もあるかもしれません。
例えば平成22年の時点で、本当に日本リライアンス株式会社の内部留保(利益剰余金)額は637.5百万円であったのだとすると、
現在累積損は全く抱えていない計算になるような気がします。
株式会社アルバックが全株式を取得したのは平成22年の6月の前か後か、そして、
日本リライアンス株式会社の連結利益剰余金の金額のうち株式会社RASの利益剰余金の金額はいくらなのかで
非常に大きく話が変わるように思います。
推測に推測を重ねるしかなく、連結ベースの数字ではなかなか企業の実態は分からないなと思いました。

とりあえず今日はこれで終わります。