2013年10月24日(木)
2013年10月15日
オリックス不動産株式会社
新投資口発行及び投資口売出しに関するお知らせ
ttp://www.orixjreit.com/cms/whats/20131015_162951mwvW.pdf
2013年10月23日
オリックス不動産株式会社
発行価格等の決定に関するお知らせ(金融商品取引法第15条第5項に基づく公表文)
ttp://www.orixjreit.com/cms/whats/20131023_1825019Pth.pdf
2013年10月23日
オリックス不動産株式会社
新投資口発行及び投資口売出しに係る価格等の決定に関するお知らせ
ttp://www.orixjreit.com/cms/whats/20131023_171212UgZk.pdf
2013年10月24日(木)日本経済新聞
足利銀の再上場 12月中旬に 時価1500〜2000億円
(記事)
【コメント】
>足利ホールディングス(HD)が11月中旬に東証から上場の承認を受け、12月中旬にも上場する見通しとなった。
と書かれてありますが、
東証が上場を承認するかどうかはその時に分かる話であって、3週間も前から分かる話ではないはずです。
東証が現在足利ホールディングスの上場の審査を行っているのなら現在審査を行なっていると書くべきであって、
”承認を受ける見通しになった”と書くのはおかしいでしょう。
なぜ承認を受ける見通しになったと分かるのでしょうか。
また足利ホールディングスについても、
現在上場を目指して準備を進めている(東証から審査を受けていることも含む)と書くのはよいと思いますが、
1ヵ月半以上前から”12月中旬に上場する見通しである”、と書くのはおかしいわけです。
上場申請をすることと上場が承認されることとは明確に別であるはずです。
>株主が株を取得したときの簿価は5万円。普通株式1株を100株に分割したため、公開価格が500円を上回るかが焦点だ。
と書いてあります。
現在上場申請を行なっているのは持株会社である株式会社足利ホールディングスなのですが、
実体の方とも言える完全子会社である株式会社足利銀行の財務情報が一部ホームページ上に開示されています。
株式会社足利銀行自体は上場しないのですが、上場するのは持株会社に過ぎないことを考えれば、むしろこちらが実体そのものだと言えます。
あしぎんについて
ttp://www.ashikagabank.co.jp/ashigin/
財務情報や決算公告等もここから↑見れます。
一番詳しいのはこちらのディスクロージャー誌でしょうか↓。
ディスクロージャー誌
2013年(25年3月期)
ttp://www.ashikagabank.co.jp/ashigin/pdf/13_000.pdf
ここでの議論において一番参考になるのは株主資本の増減具合なのですが、ちょうど自己資本の推移が載っていました↓。
自己資本比率の推移
(8/127ページ)
上の図の左は足利ホールディングスの連結であり、右は足利銀行の単体です。
会計上足利ホールディングスの貸借対照表と足利銀行の貸借対照表は全く別ですし、
足利ホールディングスの株主と足利銀行の株主も全く別なのですが、
細かいことは無視し、(特に銀行業なので)全ての勘定科目を簿価で考え、貸借対照表の形(各勘定科目の数値)だけに関して大まかに言うと、
足利ホールディングスの連結財務諸表と足利銀行の個別財務諸表はほとんど同じになります。
両者の個別財務諸表を合算した後、足利ホールディングスの足利銀行株式勘定と足利銀行の株主資本勘定を連結修正消去仕訳で消去しますから、
資本勘定は足利ホールディングス単体、資産負債は足利銀行単体、という(連結)貸借対照表ができ上がるわけです。
簿価で考えた場合、足利ホールディングスの株主資本額=足利銀行株式の価額=足利銀行の株主資本額、となるわけです。
たた、足利ホールディングスの株主資本額は(少なくとも会社設立時は)全額が資本金及び資本準備金のみであるのに対し、
足利銀行の株主資本の内訳は(創業の明治28年以来からの積み重ねの結果である)資本金及び資本準備金及び利益剰余金である、
という違いはあります。
株主資本総額は両社で同じなのですが、内訳は極めて大きく異なる点だけには注意が必要です。
また、足利銀行単体で稼いだ利益(貸借対照表上の利益剰余金額)は、足利ホールディングスに配当をしようが内部留保をしようが、
足利ホールディングスの連結財務諸表上は同じになります(連結修正消去仕訳により全額配当をしていないことと同じになります)。
つまり、連結子会社化後に関しても、足利ホールディングスの連結財務諸表と足利銀行の個別財務諸表はほとんど同じになるわけです。
というわけで、法律上そして会計上は全く厳密ではありませんが、
貸借対照表の形だけで言えば、足利ホールディングスの連結財務諸表と足利銀行の個別財務諸表はほとんど同じになるわけです。