2013年8月7日(水)



2013年8月7日(水)日本経済新聞
旧本社ビルをキリンが売却
(記事)



 


2013年8月7日(水)日本経済新聞
■サーベラス あおぞら銀の全株売却
(記事)



 


2013年8月7日(水)日本経済新聞
■テーブルマーク 持ち株会社に4月移行
(記事)




2013年8月6日
テーブルマーク株式会社
会社分割による持株会社体制への移行準備の開始について
ttp://www.tablemark.co.jp/corp/ir/pdf/tm130806.pdf

 

 



2013年8月7日(水)日本経済新聞
ソフトバンク スプリント株買い増し 80%まで計画
(記事)




2013年8月6日
ソフトバンク株式会社
スプリント・コーポレーション株式の追加取得に関するお知らせ
ttp://www.softbank.co.jp/ja/news/press/2013/20130806_01/

 


2013年8月7日(水)日本経済新聞
新ドメイン来年から .tokyo .nagoya GMO、年数百円で
(記事)





【コメント】
そのうち、
「.softbank」
ドメインが誕生するのでしょう。


現在のソフトバンクのURLは「ttp://www.softbank.co.jp」です。
これが、近いうちに、
「ttp://howmuch.softbank」
に変わります。

 

 



2013年8月7日(水)日本経済新聞
アマゾンCEO、ワシントン・ポスト買収 名門紙復活へ 問われる手腕 タブレット普及、記事に需要
(記事)





(関連記事)


2013年8月7日(水)日本経済新聞
ソニー、エンタメ軸に成長 ハードとソフト スマホで融合 米ファンドの分離案拒否
サード・ポイント ひとまず対話路線
ソニー株5%安
(記事)

 

 



アングル:米アマゾンのベゾス氏、ポスト紙買収は高値づかみか

[7日 ロイター] - 米ネット小売り大手アマゾン・ドットコムの創業者、ジェフ・ベゾス氏は、
米有力紙ワシントン・ポストを財務状況が示す価値の4倍超の価格で買収したのかもしれない。
ベゾス氏は5日、米ワシントン・ポスト(WPO.N: 株価, 企業情報, レポート)が保有するワシントン・ポスト紙やその他の新聞事業を
2億5000万ドルで買収することで合意した、と発表。しかし、その他の新聞買収事例や上場しているメディア企業の価値から判断すると、
ワシントン・ポストの価値は約6000万ドルだっただろう。
デシルバ・アンド・フィリップスのマネジングパートナー、リード・フィリップス氏によると、ワシントン・ポスト紙の単価は
利払い・税・償却前利益(EBITDA)の3.5─4.5倍。
また、モーニングスターのアナリスト、リャン・フェン氏の推計によると、ワシントン・ポストの新聞部門のEBITDAは昨年、
年金負債を含めないで1500万ドルだったとみられる。ワシントン・ポストのドナルド・グラハム最高経営責任者(CEO)は、
昨年の新聞部門は利益を上げたと明らかにしたものの、具体的な数字には言及しなかった。
これらの数字に基づけば、ベゾス氏は2012年EBITDAの約17倍を支払ったことになる。
ワシントン・ポストの株価は6日、4%強上昇した。
ただ、アナリストやバンカーらは、ワシントン・ポストなどの新聞には通常の財務基準は適用できないと指摘する。
ブランドネームといった無形資産や、スポーツチームなどの目立った資産を持っていれば、価格は買収者が同意するかどうかで決まるからだ。
ワシントン・ポストのグラハムCEOは5日のインタビューで、「私が価格を提示し、ジェフ(・ベゾス氏)が支払うことに同意した」と述べた。
(ロイター 2013年 08月 7日 19:14 JST)
ttp://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE97607A20130807

 

 


August 5, 2013
The Washington Post Company
Jeffrey P. Bezos to Purchase The Washington Post
ttp://www.washpostco.com/
External.File?t=2&item=g7rqBLVLuv81UAmrh20Mp9SaembIAp+l54dLTFRnqmZZKkJH6+KS6rdDIIZPpv4Pi6cc7Gmq/uN4/tr4pXKLyQ==

 

>The Washington Post Company announced today that it has signed a contract to sell its newspaper publishing businesses,
>including The Washington Post newspaper, to Jeffrey P. Bezos.
>The purchaser is an entity that belongs to Mr. Bezos in his individual capacity and is not Amazon.com, Inc.

ワシントン・ポスト社は本日、ワシントン・ポスト紙を含む新聞発行事業をジェフリー・ベゾス氏へ売却する契約書にサインしたことを
お知らせいたします。
株式取得者はベゾス氏が個人の立場で保有する会社であり、アマゾン社ではありません。

 

 



Yahoo! .com の Yahoo! Finance などでワシントン・ポスト紙の株式時価総額(Market Capitalization)を調べてみますと、
「4.40B」と書かれてあり、これは44億ドルの意味です。
ベゾス氏が2億5,000万ドルで買収すると記事には書かれていますが、どういうことだろうと思って記事を検索しましたら、
やっと分かりました。
ワシントン・ポスト紙は持株会社制を取っているようでして、
The Washington Post Company が持株会社(ここでは「ワシントン・ポスト社」と訳しました)、
The Washington Post Newspaper が持株会社傘下の新聞発行事業子会社(ここでは「ワシントン・ポスト紙」と訳しました)、
という体制になっているようです。
意味がやっと分かった記事を紹介して翻訳してみます。
「ワシントン・ポスト紙」の記事です。

 


The stock market thinks the Washington Post is worth around $0

  The stock market opened about an hour ago, and stock for our soon-to-be-former parent company, the Washington Post Company,
is up about 6 percent, from $568 at the close of business Monday to more than $600 today.
 That suggests the market thinks Jeff Bezos paid significantly more for The Washington Post than the newspaper was
worth to its parent company. How much? Well, the parent company’s market capitalization is about $4.4 billion.
And six percent of $4.4 billion is a bit more than $250 million.
 And Bezos paid $250 million for the newspaper. In other words, the market thinks The Washington Post, the newspaper,
was worth approximately $0 to its parent company. But maybe Bezos can use his business acumen to increase its value.
(The Washington Post August 6 at 10:21)
ttp://www.washingtonpost.com/blogs/the-switch/wp/2013/08/06/the-stock-market-thinks-the-washington-post-is-worth-around-0/

 

 


【参謀訳】

 

株式市場はワシントン・ポスト紙株式の価値はほとんど0ドルだと考えている
 

株式市場は約1時間前に開いたが、弊社にとって”もうじきかつてのと呼ぶことになる”親会社であるワシントン・ポスト社の株価は、
約6パーセント上昇、つまり、前日終値の568ドルから現在600ドルまで上昇しているところだ。
このことが示唆していることは、ジェフ・ベゾス氏は率直に言えば、親会社にとっての弊社の価値よりも
多くの金額をワシントン・ポスト社に支払ってしまったと株式市場は考えている、ということだ。
どれくらいか?まず、親会社の株式時価総額は約44億ドルだ。
そして、その44億ドルの6パーセントが2億5,000万ドルとちょっとだ。
そしてその2億5,000万ドルをベゾス氏は弊社のために支払った。
つまり他の言い方をすれば、ワシントン・ポスト紙、つまり弊社のことだが、の価値は親会社にとってほとんどゼロだった
と株式市場は考えているということだ。
それでも、ベゾス氏はその商才を弊社の価値向上のために使うことができることだろう。

 

 


話を総合すれば、ワシントン・ポスト社は次のような構造になっているようです。


「ワシントン・ポスト社とワシントン・ポスト紙の関係図」


それから、ワシントン・ポスト社の1980年以降の値動きです。
(簿価とは異なる価格が株式市場で付いている時点で十分おかしいわけですが)1985年まではアメリカの株式市場も
まだましだったのかな、とこのグラフの縦軸の目盛りを見て思いました。


「ワシントン・ポスト社の1980年以降の値動き」

 

 


この記事を読みますと、謙遜ということなのか、弊社(ワシントン・ポスト紙)株式の価値はゼロだと株式市場は考えている、
とワシントン・ポスト紙自身は言っているようです。
その理由は親会社の株価が約6パーセント上昇したからだ、とのことです。
これは意味が分かりづらいのですが、要するに、弊社株式の価値はゼロ、一方ベゾス氏が親会社に支払った2億5,000万ドル、
従って、その差額の2億5,000万ドル分が株価にも反映されて、株式時価総額も2億5,000万ドル増加、
株価で言えば、それは6パーセントの増加だ、と言っているようです。
値動きのグラフを見れば分かりやすいと思います。

「親会社のここ5日間の値動き」



親会社の株価が約6%上昇していますが、これは、金額で言えば、約2億5,000万ドルの株式時価総額の増加です。
これは価値が0のものを売って2億5,000万ドルの現金を親会社が手に入れたから、親会社の価値が差し引き2億5,000万ドル増加し、
それが株価にも反映された形で、株価は約6%上昇したのだ、とワシントン・ポスト紙は御謙遜なさっているようです。


実は最初はこの意味がよく分かりませんでした。
仮に、ワシントン・ポスト紙が親会社にとってお荷物だとしたら株価は大きく上昇するだろうし、
ワシントン・ポスト紙が親会社にとって収益性の高い事業なのだとしたら株価は大きく下落するでしょう。
もちろん、親会社株価の上下は子会社株式の売却価格にもよります。
お荷物である子会社株式を本来の価値よりも高い価格で売れば株価は大きく上昇するだろうし、
収益性の高い事業子会社株式を本来の価値より低い価格で売れば株価は大きく下落するでしょう。
例えばワシントン・ポスト紙株式の価値が本当にゼロなのであれば、
いくら(0より大きい価格)で売却したとしても親会社の価値は0より大きい数増加することになるわけです。
ベゾス氏は本来の価値よりも高い金額を親会社に支払ってしまった(と株式市場は考えている)、と記事には書かれていますが、
これはつまり、ワシントン・ポスト紙株式の価値が2億5,000万ドルだったとしたら、
親会社としては2億5,000万ドルのものを2億5,000万ドルで売っただけなのだから、
親会社の株価は0.1パーセントも上下しないはずだ、という意味でしょう。

 

 


それにしても、The Washington Post Company (持株会社)の株式時価総額は44億ドルに対し、
The Washington Post Newspaper (新聞発行事業子会社)株式の売買価額が2億5,000万ドルというのは、あまりに差があり過ぎる気がします。


The Washington Post Company
ttp://www.washpostco.com/phoenix.zhtml?c=62487&p=irol-landing


こちら↑に、The Washington Post Newspaper以外の事業子会社が載っていますが、
率直に言えば、新聞発行事業がワシントン・ポスト社の主力事業中の主力事業であることは動かしようのないことでしょう。
他の事業子会社の規模は微々たるものなのは間違いありません。
極小規模なテレビ放送局も保有してはいるようです。
私も教育には深い関心を持っていますが、キャプラン社など聞いたこともありませんが。

 

上で翻訳しましたワシントン・ポスト紙の記事では、子会社株式の売却が親会社の株価に影響を与えたという前提で記事が書かれていましたが、
ここでは株価は思惑だけで決まっているだけであり、その株価の変化は全く関係ないとしましょう。
そうしますと、ワシントン・ポスト社にとって、新聞発行事業は主力事業中の主力事業のはずです。
事業規模(売上高や資産規模等)で言えば、ワシントン・ポスト社の事業の大半(優に7〜8割以上)は新聞発行事業が占めているはずです。
それなのに、The Washington Post Newspaper株式の売買価額は、The Washington Post Company株式の時価総額の6%弱しかないわけです。
仮に、事業内容や資産規模等から判断してワシントン・ポスト社(持株会社)とは事実上ワシントン・ポスト紙(子会社)のことであり、
この売買価額はThe Washington Post Newspaper株式の簿価に基づいた公正な価額だということであるなら、
The Washington Post Company株式の簿価も概ね3億ドル(300億円)前後であろうと推測できるわけです。
3億ドル(300億円)の価値を持つ株式に44億ドル(4,400億円)の価格が付く、
株式市場とは一体何だろうなと改めて思いました。