2013年7月24日(水)



2013年7月24日(水)日本経済新聞 公告
BANK OF CREDTT AND COMMERCE INTERNATIONAL S.A.(BCCI SA)
in compulsory liquidation - RCS Luxembourg No B 10370
AND
BCCI HOLDINGS(LUXEMBOURG)S.A.(BCCI Holdings)
in compulsory liquidation - RCS Luxembourg No B 12610
Both societes anonymes of Luxembourg law with registered office:
2, rue de la Chapelle, L-1325 Luxembourg & PO Box 320, L-2013 Luxembourg
発行価格等の決定に関するお知らせ
大和ハウス工業株式会社
発行価格等の決定に関するお知らせ
株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングス
発行価格等の決定に関するお知らせ
エスアールジータカミヤ株式会社
(記事)



 

2013年7月24日(水)日本経済新聞 公告
定款変更につき通知公告
ハマリ産業株式会社
(記事)


 


【コメント】
用件を聞こうか・・・

 

 


2013年7月24日(水)日本経済新聞
白川前日銀総裁 青学大教授に
(記事)
 


【コメント】
白川教授の授業を受講した学生さんは、期末試験の答案用紙に、


People learn the world setup from each journal entry. Seldom do they learn anything from macroeconomics nor laws.
(人は一つ一つの仕訳から世の中の仕組みを学ぶのだ。マクロ経済学や法学から何かを学ぶことはめったにない。)


と書くと単位がもらえます。
これは今日白川君がそう書けば単位を与えると言っていたので間違いありません。

 

というのは冗談ですが。

 

 



2013年7月24日(水)日本経済新聞
TDK 実質無借金へ 普通社債を手元資金で償還
(記事)



 

有価証券報告書 2013年3月期
ttp://www.tdk.co.jp/ir/ir_library/report/pdf/lib40022.pdf


個別財務諸表
負債の部
(134/166ページ)

個別財務諸表
流動資産
(131/166ページ)


個別財務諸表
投資その他の資産
(133/166ページ)


 



【コメント】
TDK株式会社は”実質無借金”の状態を目指すとの事ですが、
手元資金が有利子負債を上回る状態、すなわちこの場合、
(現金及び預金+関係会社短期貸付金+関係会社長期貸付金)>(短期有利子負債合計+長期有利子負債合計)
の状態を目指すというだけでは長期的には資金は安定しません。
長期的な資金の調達・運用のバランスの安定化が目標なら、
単純な実質借金状態を計算するのではなく、短期資金と短期資金、長期資金と長期資金のバランスを考えるべきです。
すなわちこの場合、
現金及び預金と関係会社短期貸付金の合計額と短期有利子負債合計額はバランスが取れている(赤い矢印)のか、
そして、関係会社長期貸付金と長期有利子負債合計がバランスが取れている(青い矢印)のか、
に重点を置いて、長期的な資金計画を立案していくべきです。
もちろん、”実質無借金”状態であるに越したことはありませんし、手許現金量は多いに越したことはありませんが、
例えば、このたびのTDK株式会社のように、既に”実質無借金”状態であるにも関わらず、
現金及び預金と関係会社短期貸付金の合計額よりも短期有利子負債合計額がはるかに多い、
というアンバランスな状況が現に起こっているわけです。
この抜粋貸借対照表は、1,551億円もの現金が今まさに不足している状態であることを示しているわけです。
短期有利子負債合計は1年以内に返済をしなければならない金額を表します。
一方、関係会社短期貸付金は1年以内に回収可能な金額を表します。
売掛金や未収入金や棚卸資産等、そして、買掛金や未払金や預かり金等、
他にも考慮しなければならない勘定科目はありますが、この場合は、
貸付金と有利子負債が金額面でのインパクトは一番大きいことは貸借対照表を見れば分かると思います。
TDK株式会社の貸借対照表は、TDK株式会社が1年以内に資金がショートすることを示しています。
流動負債は1年以内に返済や決済をしなければならない金額を表し、
流動資産は1年以内に回収が可能な金額を表します。
流動資産は必ず流動負債を上回っていなければなりません。
それが流動比率の意味です。
貸借対照表から判断する限り、TDK株式会社は1,551億円もの現金が不足しています。
この貸借対照表が正しいのなら、TDK株式会社は1年以内に、すなわち、2014年3月末日までに、必ず倒産します。


 



Short-term funds for short-term funds, long-term funds for long-term funds.
(短期資金には短期資金を、長期資金には長期資金を。)

 


(PDFファイル)

キャプチャー1



キャプチャー2



 

子会社に多額の現金を貸し付けてしまったがゆえに倒産してしまった親会社は、
是非私の法律事務所、「水道橋日米欧会計・法律事務所」までご連絡下さい。
私は業界では、清算手続のプロとして知らぬ者はモグリと言われるほど有名です。
なぜなら、私が経営コンサルタントとして経営指導を行った会社はその後次々とつぶれていったからです。


というのはお約束のジョークですが。


 



ちなみに、連結貸借対照表はこうなっています。


連結貸借対照表
(82/116ページ)



個別貸借対照表と連結貸借対照表とでは特に手許現金が極端に違います。
親会社は必要最低限の運転資金のみを持っているだけで、残りは全て子会社に貸し付けているようです。
子会社は親会社から借り入れて現金を保有しているわけですが、それは逆に言えば、
子会社では親会社からの現金をあまり有効活用していないことを意味するでしょう。
わざわざ親会社から借り入れるくらいなのであれば、子会社は設備投資なり何らかの有価証券投資なりに使うべきでしょう。
ただ単に現金として保有するだけなのであれば、それは親会社が現金をそのまま保有し続けていることと何も変わらないでしょう。


ところで、連結貸借対照表では、連結子会社への貸付金が出てきません。
連結ベースでは、一切貸し付けたりはしていないという状態になります。
貸付金勘定が現金勘定に振り替えられたようなイメージになります。
親会社が子会社へ貸し付けていないとすると、親会社の個別貸借対照表は概ねこのような感じになる、
というイメージが連結貸借対照表でつかめます(敢えて言うならこれだけが連結財務諸表のメリットになるでしょうか・・・)。

仕訳で書けば次のようなイメージ上の仕訳になります。
個別上も連結上も、親会社でも子会社でも、実際には次のような仕訳を切るわけではありませんが、
親会社が子会社に貸し付けた取引に関しては、親会社の個別財務諸表に対して次のようなイメージ上の仕訳を切ったことになります。
連結貸借対照表上は親会社は子会社に貸し付けていないわけですから、連結貸借対照表は、
貸し付けていないとすれば親会社の個別財務諸表に対して次のような仕訳を切ったことと同じになるわけです。


(現金及び預金) 296,092百万円 / (関係会社短期貸付金) 52,838百万円
                              (関係会社長期貸付金) 243,254百万円


つまり、親会社が子会社に貸し付けなかった場合は、親会社の手許現金は今より296,092百万円多かったはずです。