2013年7月20日(土)
2013年7月20日(土)日本経済新聞
■テクノ・シーウェイズ 破産手続き
(記事)
TSLの保有・管理を目的としたSPC
株式会社テクノ・シーウェイズ
破産手続き開始決定受ける
負債121億1629万円
(帝国データバンク 2013/07/19(金))
ttp://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/3804.html
> 当社は、2000年(平成12年)12月に(株)ティー・エス・エル・システムズの商号で設立。
>超高速旅客船「テクノスーパーライナー」(以下、TSL)の小笠原航路(東京都−父島)の就航を目的として
>三井造船(株)など13社の出資で設立されたSPC。
>官民連携でTSLの研究・開発が進められ、時速70キロでの高速運行が可能となり、東京から小笠原へのアクセスが(片道約26時間→16時間)
>大幅に短縮と見込まれることから、01年9月には石原東京都知事(当時)が小笠原航路へのTSL就航実現に向けて意欲を見せていた。
> その後、02年3月に小笠原海運(株)(東京都港区)による傭船が決定し、同年5月に三井造船(株)や日本政策投資銀行など13社が
資本金を32億8000万円に増資。翌6月に商号を(株)テクノ・シーウェイズに変更し、TSLの保有・リース、保守管理事業を本格的に開始。
>03年1月に三井造船(株)と小笠原海運(株)との間で保有第一船となる小笠原TSLの造船契約及び傭船契約を締結した。
> 負債は、債権者約6名に対し約121億1629万円。
本格的な事業展開は全く行っておらず、結局TSL実用第一船を一隻建造しただけとのことでして、
> 負債は、債権者約6名に対し約121億1629万円。
とのことです。
負債総額は121億1629万円ということで、小規模な倒産というわけではないのですが、
債権者はたったの6名しかおらず、なおかつ、どこか計画倒産のような感じである意味秩序だった倒産とも言えるわけですから、
破産手続きという法的整理ではなく、会社法上の特別清算(私的整理)で簡単に話が済みそうにも思います。
そもそも国がらみの話でもありますから、債務の弁済も全額そういった形で行われるのだと思いますし、また、
債務者が資産を隠してしまったり目的物を処分してしまったりということは考えられませんので、
裁判所からの命令に基づく保全手続は必要ないと思います。