2013年5月18日(土)



2013年5月18日(土)日本経済新聞
■ヤフー 1株を100株に分割
(記事) 


 

 

2013年5月17日
ヤフー株式会社
株式分割および単元株制度の採用に関するお知らせ
ttp://i.yimg.jp/images/docs/ir/release/2013/jp20130517_2.pdf

 


2013年5月17日
ヤフー株式会社
定款一部変更に関するお知らせ
ttp://i.yimg.jp/images/docs/ir/release/2013/jp20130517.pdf

 

 



【コメント】
株式を100株単位で売買しなければならないというのはそもそもおかしな話です。
会社設立時のことを考えると、
事業を始めるに当たり目標とする資本額を決めて株式引受の募集(創業者自身が引き受けることも含む)を行うわけですが、
集まったその資本額を一定の株式数で割ったものが1株当たりの株式の価値となるわけです。
上手く言えませんが、株式と言うのはそもそもの話として1株単位であるわけです。
株式に100株単位という概念はないのです。
株式と言うのは、資本を小口分割したものという見方もできます。
株式をもっと小口に分割した方がよいと思うのなら分割すればよいわけですが、
それは新たに株式を取得する人が取得しやすいようにする(売買価額を小さくする)ため以外の意味はないわけです。
小口に分割した後の株式の単位と言うのは当然引き続き1株単位という概念になるわけです。
株式と言うのは株式数はある意味任意に増減させることができるわけですから、
株式数の増減により売買価額を増減させるべきであって、株式の売買単位というのを別に設定するというのは根本的におかしな話なのです。
ヤフーはこのたび、1株を100株に分割した上で単元株制度を導入し証券取引所での売買単位を100株にする、とのことです。
結局これでどうなるのかと言えば、投資家がヤフー株を購入する際の投資単位は実質的に変わらない、と記事に書いてあるわけです。
全く意味がない株式分割であり単元株制度の導入なのです。
売買単位を100株にするようにとの取引所の要請は根本的におかしいわけです。
株式と言うのはどこまでいっても「1株単位」という概念しかないのです。
それが証拠に、非上場企業で単元株制度を導入している企業はおそらく一社もないと思います。
日本の全ての株式会社のうち、99%以上の株式会社は単元株制度など全く導入していないという意味です。

 

 


*日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社の持株会社制移行の会計・財務面については明日書きたいと思います。