2013年2月12日(火)
ローマ(CNN)
ローマ法王ベネディクト16世(85)は11日、「高齢のため」今月28日に退位すると表明した。
法王が存命中に退位するのは約600年ぶり。
法王はローマ法王庁(バチカン)を通し、「この数カ月間、必要とされる心身の力が衰え、
職務が十分に果たせないことを自覚するようになった」と、退位の理由を説明した。
バチカンの報道官によると、枢機卿らが28日以降に後継者を選ぶ。3月末の復活祭までには新たな法王が誕生する見通しだ。
同報道官によれば、法王自身は後継者選びに関与しない。ただ、現在の枢機卿118人のうち
法王から任命されたのが67人と多数を占めることなどから、法王の影響力が表れるのは必至とみられる。
後継者を途上国から選ぶべきだとの声もある。専門家の間では、次期法王がどこの出身であろうと、
人工妊娠中絶や避妊、離婚といった問題に対する保守的な立場を受け継ぐだろうとの見方が強い。
同報道官は、法王が熟慮の末に出した結論だと述べた。退位後は教会運営にかかわらず、バチカンの修道院で思索と祈りの日々を送るという。
法王の生前退位は、1415年のグレゴリウス12世以来初めて。このようなケースは珍しいため、退位後の肩書きがどうなるかは未定だ。
ベネディクト16世はドイツ生まれ、05年、78歳で法王に即位した。
在任中に聖職者による性的虐待問題が相次いで発覚し、対応に追われた。
ローマ法王ベネディクト16世
(CNN 2013.02.12 Tue posted at 09:29 JST)
【コメント】
昔人生参謀今経営参謀の半生とその「試練」―学者経営コンサルタントの主張
改革派から厳しい批判
【マドリッド・スペイン】昔人生参謀今経営参謀は経営管理学の勉強の直後から超保守派経営コンサルタントとして
学会内外の改革派から厳しい批判にさらされてきた。
昔人生参謀今経営参謀は過去何年間も、多くの試練に直面してきた。訪問先のマサチューセッツ工科大学の講演で、
証券投資に対し「市場価格がもたらしたものは詐欺と欺瞞だけだ」と批判したルカ・パチョーリの言葉を引用したため、
世界の投資銀行から激しい反発を招いた。
2005年のライブドア事件や村上ファンド事件では、「株式市場無用論」を発して、リベラルなメディアからバッシングにあった。
簿価根本主義者という批判に対して、
学者経営コンサルタントは「われわれは時代的要請に心を砕くのではなく、簿記や企業会計原則や資本充実の教えに戻るべきだ」と述べ、
真理は「あれやこれや」でなく、「これだ」と主張し続けてきた。
というのは冗談ですが。
>法王の生前退位は、1415年のグレゴリウス12世以来初めて。このようなケースは珍しいため、退位後の肩書きがどうなるかは未定だ。
法王(Pope)の引退後の肩書きに相当する単語は世界中どこを探してもないのだと思います。
ワシントン・ポスト紙にはこのような記事がありました↓。
New name, new home, new role: Retiring pope faces uncharted territory as
emeritus pontiff
(The Washington Post Published: February 12 | Updated:
Wednesday, February 13, 12:05
AM)
ttp://www.washingtonpost.com/national/on-faith/
pope-resigns-in-bombshell-announcement-sending-troubled-church-scrambling-to-replace-him/
2013/02/11/f6320392-74ac-11e2-9889-60bfcbb02149_story.html
「新しい肩書き、新しい住まい、新しい役割:退位するローマ法王は名誉法王としてかつてない旅路に臨んでいる」
と見出しを訳してみました。
pontiff=the
Supreme [Sovereign] Pontiff=ローマ教皇
emeritus=名誉退職の、an emeritus professor=a
professor emeritus=名誉教授
記事によりますと、これがローマ法王庁の少数の高官しか知らないローマ法王ベネディクト16世の引退後の住まいとの事ですが↓。
「ローマ法王ベネディクト16世の引退後の住まい」
簿記学校か何かの校舎のようにしか見えませんが・・・。
【参謀訳】
肩書きに関して言えば、ベネディクト氏は、“Pope Emeritus”(名誉ローマ法王)とは正反対に、
“Bishop of
Rome,
emeritus”(名誉ローマ司教)と呼ばれる可能性が最も高いだろう、ブルケ氏は語った。
ロンバルディ氏もまた、ベネディクト氏は何らかの“emeritus”(名誉)が付く肩書きを名乗ることになるだろう、と語った。
他のローマ法王庁の高官は、ベネディクト氏の新しい肩書きを決めるのは次の法王に委ねられることになるかもしれないが、
引退した
president がしばしば“President”と呼ばれることと同じ様に、
現法王が退位後も尊称として“Your
Holiness”(聖下)と呼ばれることを妨げるものではないだろう、と語った。
退位したローマ法王がベネディクトの名を使い続けるかどうかは不明である。
すなわち、現法王が再びJoseph
Ratzinger(ジョセフ・ラッティンガー)の名に戻るかどうかは不明である。
法王(ローマ教皇)が退位したとなりますと、その後の肩書きは日本語では「上皇」になるのではないでしょうか。
「上皇」は、英語で言えば、"Senior
Pope"になるのかもしれません。
もちろん英和辞書や和英時辞典には載っていませんが。
2013年2月12日
バンドー化学株式会社
子会社株式譲渡に関するお知らせ
ttp://www.bando.co.jp/what-new/h250212.html
>1.譲渡の理由
> 当社グループは昭和63年2月、ゴルフ事業を営む西兵庫開発株式会社の株式を取得し、今日に至っておりますが、
>厳しい経営環境にあります。今般、当社は、事業の選択と集中の一環として、同社の株主割当増資を引き受けたうえで、
>同社の全株式を譲渡することといたしました。
>4.増資前後の当社所有株式数
> 増資前の所有株式数 100,000株
> 株主割当増資(当社引き受け) 1株(取得価額 19億2000万円)
> 増資後の所有株式数 100,001株
>5.譲渡株式数、譲渡前後の所有株式の状況
> 譲渡前の所有株式数 100,001株(所有割合 100%)
> 譲渡株式数 100,001株
> 譲渡後の所有株式数 −株
>7.今後の見通し
> 当該株式譲渡にともない、平成25年3月期の決算において、単体決算においては約11億円の特別損失を計上する
>予定ですが、連結決算への影響は軽微であります。
【コメント】
想像するに、バンドー化学株式会社は、昭和63年2月に西兵庫開発株式会社の株式を取得した際は債務超過のまま株式を取得したが、
このたび西兵庫開発株式を株式会社アイランドゴルフへ譲渡する際は債務超過を増資引き受けで一掃した状態で売却、
そして西兵庫開発株式売却損の計上、ということだと思います。
本来なら、債務超過の状態のまま西兵庫開発株式を売却したかったのかもしれません。
買う時は債務超過、売る時はわざわざ債務超過を増資引き受けで解消、となりますと、踏んだり蹴ったり、とでもいうのでしょうか。
昭和63年2月に西兵庫開発株式会社の株式を取得した際は、債務超過であったため、おそらく1円で全株式を取得していると思います。
つまり、西兵庫開発株式の取得原価は1円(西兵庫開発株式の貸借対照表価額も1円)だと思います(所有株式数は100,000株ですが)。
株式の価額にマイナスはありませんから、西兵庫開発株式会社の1株当たりの価額は、敢えて言うなら、1円ということになると思います。
それなのに、このたびバンドー化学株式会社は債務超過解消のため19億2000万円も株主割当増資を引き受けるようです。
増資に際し発行する株式数は1株とのことです(取得価額は19億2000万円)。
これにより、西兵庫開発株式の取得原価は19億2000万1円(西兵庫開発株式の貸借対照表価額も19億2000万1円)だと思います
これを売却すると11億円の売却損が出るとのことですので、逆算すると、
バンドー化学株式会社は西兵庫開発株式を8億2000万円で売却したことになります。
また、一番公正な価格である株主資本価額で全株式を譲渡したのだとしますと、
増資後の西兵庫開発株式の株主資本価額は8億2000万円、増資前の債務超過の金額は11億円、
そして、債務超過の金額だけ株式売却損が出たことになります。
バンドー化学株式会社、西兵庫開発株式会社及び株式会社アイランドゴルフの仕訳はこうなります↓。
平成25年3月1日(株主割当増資引受)(予定)の仕訳
(西兵庫開発株式) 19億2000万円 / (現金) 19億2000万円
平成25年3月29日(株式譲渡)(予定)の仕訳
(現金) 8億2000万1円 / (西兵庫開発株式) 19億2000万1円
(西兵庫開発株式売却損) 11億円
西兵庫開発株式会社の仕訳
平成25年3月1日(株主割当増資引受)(予定)の仕訳
(現金) 19億2000万円 / (資本金) 19億2000万円
平成25年3月29日(株式譲渡)(予定)の仕訳
(仕訳なし)
平成25年3月1日(株主割当増資引受)(予定)の仕訳
(仕訳なし)
平成25年3月29日(株式譲渡)(予定)の仕訳
(西兵庫開発株式) 8億2000万1円 / (現金) 8億2000万1円
昭和63年2月の時点で西兵庫開発株式会社がいくら債務超過だったのかは知りませんが、
最低でも、昭和63年2月の時点での債務超過はバンドー化学株式会社の前の株主が同じ様に増資を引き受けた上で
適切な金額でバンドー化学株式会社に売却すべきだったのだと思います。
昭和63年2月から現在までに増加した債務超過額は株主責任を取る、ということで説明はつくと思いますが。
細かいことを言えば、債務超過時に株主責任を取ると言うのは、本来は100%減資を行うことのみを指すのだと思います。
債務超過を株主が補填する(増資を引き受けて債務超過を解消する)というのは、株主責任の範囲を超えるものだと思います。
株主責任は100%減資で終わり、債務超過分はもう株主とは関係がない、これが株主の有限責任制度と呼ばれるものです。
株主は債務超過を解消する責任は一切ないのです。
私は最近、「今の上場制度や市場価格(いわゆる株価)が株式市場の諸悪の根源である」と言っていますが、
論者によってはもっと大きく、「有限責任制が現代社会の諸悪の根源である」と言う人もいます。
それは言い方を変えれば、株主は出資した分のみ責任を取ればよく債務超過の分には責任は一切取らなくてよい、ということなのです。
株主が経営を行った、しかし債務超過を作ってしまった、それなのに債務超過分には株主は責任は一切取らなくてよい、
この権限と責任の非対称性(株主有限責任制)が株式会社の問題の根源だ、というのは極めて保守的に考えれば一理あるようにも思えます。
ドラえもんで例えるなら、
バンドー化学株式会社=のび太
西兵庫開発株式会社=しずかちゃん
株式会社アイランドゴルフ=スネ夫
西兵庫開発株式会社のバンドー化学株式会社以前の株主=ジャイアン
となります。
ジャイアンは「おれの資産超過はおれのもの、おれの債務超過はお前のもの」とのび太に言っているわけです。
この例ではジャイアンがのび太にしずかちゃん株式を売却していますからやや問題が見えにくくなっているのですが、
ジャイアンが債務超過を理由にしずかちゃんを清算するとしたらどうでしょうか。
ジャイアンはしずかちゃん株式の100%減資を行うだけでしずかちゃんの債務超過分には責任を一切を取らなくていいのです。
ジャイアンが他の企業の株式を保有しているなら引き続き株主としてそれらの企業の経営を行っていくことができます。
まさに、「おれの資産超過は株主であるおれのもの、おれの債務超過は債権者のもの」という状態になるわけです。
資産超過の時は株主のものなのに、債務超過の時は債権者の負担になるのかよ、という話になるわけです。
「資産超過が株主の責任なら、債務超過も株主の責任ではないのか」、という主張は一理あるようにも思えます。
ここまでくると、だんだん私の理解を超えてきているのですが、もう少し考えてみましょう。
「無限責任の株式会社」というものも考えられなくはないのですが、
例えば株式会社への銀行融資というのも、中小企業では社長さんの個人保証が必要ということもよくあります。
会社の債務に対して出資者(株主)個人が責任を負っているわけです。
こうなりますと、株式会社は有限責任制度とはいうものの、
実際には「無限責任の株式会社」と言いますか、まさに合名会社や合資会社と同じようなことになっているかと思います。
(私も勉強中ですが)戦前では、現在とは正反対に、合名会社や合資会社はごくごく普通にあったようなのですが、
それは銀行融資の際は社長さんの個人保証が必要となるので、株式会社を設立しても合名会社や合資会社と結局同じだったから、
ということが理由だと思います。
中小企業にとっては、株式会社といっても合名会社や合資会社と事実上全く同じ、
両者には出資者証券を発行するか否かの違いはあるものの、親から子へ、子から孫への経営の承継です、
出資者証券に何の意味があると言うのか、だったらはじめから無限責任である合名会社や合資会社を設立しよう、ということだったと思います。
株式会社の特徴でもある有限責任制度の問題を、
その対極にある合名会社や合資会社を例に出し、また、ドラえもんのジャイアンに例えて、説明をしてみました。