2012年12月22日(土)



日本企業は昨今、さまざまな業界で、新興グローバル企業の競争優位に何とか対抗しようと躍起になっている。
日本企業は、人件費を抑制しようと海外に生産拠点を移し、グローバルに規模の経済を働かせるために製品ラインの合理化を推し進めている。
日本企業は、「戦略」が注目を集めるのに従い、活力を失っていった。

 

 

 

上の文章を読んでも、全く違和感がありませんね。
元ネタはこちらです↓。


「戦略バカ」で日本に負けた欧米企業
論文「ストラテジック・インテント」を読む【1】
(日経ビジネスオンライン 2012年12月13日(木))
ttp://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20121207/240684/

 


論文「ストラテジック・インテント」が書かれた1989年 → 主語は欧米企業、新興グローバル企業とは日本企業
邦訳が出た2008年                    → 主語は日本企業、新興グローバル企業とは中国・韓国企業

となります。
たった20年で経営環境は目まぐるしく変わったということなのでしょう。


このコラムの続きはこちらです↓。


 


「ナンバーワンよりオンリーワン」という言い訳
論文「ストラテジック・インテント」を読む【2】
(日経ビジネスオンライン 2012年12月20日(木))
ttp://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20121207/240688/

 


ドラッカーの言葉が紹介されています。

>“Thinking is very hard work. And the management fashions are a wonderful substitute for thinking”
>(考え抜くことは大変な仕事だ。それに耐えられない経営者は、はやりに流されてしまう)

二文目はやや意訳でしょうか。私ならこう訳します。

【参謀訳】
”考えることは非常に骨の折れる作業だ。しかし、素晴らしいことに巷の流行の経営戦略論は自分で考えることの代わりをしてくれる。”


また、ジャック・ウェルチ氏の言葉もその著書『ウィニング』から紹介されています。

「競争相手のことなんかどうでもいい。社内でコミュニケーションが取れないことのほうが、よっぽど恐ろしい敵だ」

やや意味合いは違うかもしれませんが、戦争論にも「本当に恐ろしいのは有能な敵ではなく無能な味方だ」といった言葉があります。
根本的な問題点として、”コミュニケーションがなければ、企業の「現状」が分からないということです”と書いてあります。
競争相手を把握するためにも「ヒト・モノ・カネ」を把握するためにも、人と人とのコミュニケーションが欠かせないということだと思います。


私は理論の上でも実務の上でも「経営と会計の融合」を志し、日々研究や勉強を頑張っています。
確かに、経営戦略論を学んだりいわゆる経営ツールを用いても即座に売上高が増えるということはないでしょうし
会計を学んでも即座に費用が削減されるといったことはないでしょう。
しかし、経営戦略論や会計を学べば、現状を正確に分析するのに役立ったり次に何をしなければならないのかを考えるきっかけにはなる
と私は思います。