2012年9月8日(土)



「Windows 8は、Windows95以上のヤマ場」〜日本マイクロソフト樋口泰行社長
マイクロソフト ジャパン パートナー コンファレンス 2012基調講演
(クラウドWatch 2012/9/7 15:40)
ttp://cloud.watch.impress.co.jp/docs/event/20120907_558163.html

 


 


【コメント】
Windows95 ですか。
今から思えば、Windows95がテレビなどで広く一般に報道される一番最初のパソコン製品と言っても過言ではなかったと思います。
それまでもパソコン製品の広告宣伝は行われていましたしパソコン雑誌もそれなりに書店に並んでいたと思いますが、
まさにお茶の間の話題になりその名前をお年寄りまで知っている、という状況になったのはWindows95が初めてではないでしょうか。
人気テレビゲームソフトの発売みたいに、Windows95の発売がニュース等などで大々的に取り上げられていたかと思います。


Windows95はインストール可能なハードウェアを選ばず、一言で言えばパソコンが「AT互換機」であれば動く、
というのが特徴とも言えるわけです。
一方、日本ではNECがパソコン界のガリバーとして独自仕様ともいえる「PC98」の牙城を築いていたわけです。
「PC98」上でもWindows95は動きますが、オープン仕様である「AT互換機」はハードウェアそのものの低価格がうりです。
機能面は全くと言っていいほど差がない(結局同じスペックで同じOS)のに、NECのパソコンだけは「PC98」仕様ですから割高なのです。
自ずと「AT互換機」のWindows95搭載パソコンが売れ、「PC98」仕様のWindows95搭載パソコンが売れなくなりました。
NECのパソコン事業における低迷の一遠因はWindows95の発売だった、とも言えるかもしれません。
その後NECは1998年にWindows 98の発売に合わせ自社仕様からは離れAT互換機のパソコンの発売に踏み切りました。
そのおかげで、またITブームが起こったこともあって、NECのパソコンの売上は結局拡大したのですが、
国内のパソコンの販売台数が増加すれば増加するほどパソコンの低価格化も急速に進んでしまいました。
NECのパソコンは多くのソフトウェアをプレインストールしていることが特徴です。
そのためどうしても新興パソコンメーカーよりも割高感は否めなかったので、NECのパソコン事業の業績も悪化して行きました。
OSがインストールするハードウェアを選ばなくなった、これがマイクロソフト大躍進の理由であり、NECのパソコン事業低迷の原因です。

 

 



>「4年前には、マイクロソフトの先進国の子会社のなかでは最下位であったが、一昨年度にはナンバーワンになり、
>昨年度も2年連続でナンバーワンとなった。これは、みなさまパートナー企業のご支援のたまものである。
>今年度は、ぜひ3連覇を成し遂げたい」と、感謝とともに、今後の成長維持にも意欲をみせた。

 

日本マイクロソフトは4年前にはマイクロソフトの先進国の子会社のなかでは最下位だった、というのはよく分かりませんが。
ここでの先進国がどの国々を含んでいるかは分かりませんが、市場規模的に日本が最下位ということはないかと思いますが。
アメリカを除けば、日本は市場規模は世界一ではないかと思いますが(GDPとマイクロソフト製品の売上高はおおむね比例するのでは)。
本来なら中国マイクロソフトが世界第二位の売上高のはずですが、
中国では今でもライセンス料の支払いがなされないままマイクロソフト製品が使用されている(ありていに言えば海賊版)ということでしょうか。
アップルの製品であれば当然必ずハードウェアとセットですからアップルのソフトウェアだけを使用するということは絶対不可能なのですが、
目に見えないソフトウェアだけですと、海賊版のような形で使用できてしまうのでしょう。
OSはインストールするハードウェアを選ばない、17年前とは逆に皮肉にもこれが現在マイクロソフトが中国で躍進し切れない原因なのでしょう。