2012年9月3日(月)
2012年9月3日
楽天株式会社
楽天、クーポン事業へ本格参入
-国内業界第3位のクーポンサイト「シェアリー」の株式取得-
ttp://corp.rakuten.co.jp/newsrelease/2012/0903.html
>今後の展開として、まず楽天が提供する決済サービス「楽天あんしん支払いサービス」を「シェアリー」に導入し、
とあります。
クーポンの購入でも通常のオンラインショッピングでも、代金の決済が安心して行えることが大切です。
商品を買う方は、代金だけ支払ったが商品が届かないということですと安心して買い物ができませんし、
商品を販売する方も、商品が届けたが代金を支払ってもらえないということですと安心して販売ができません。
代金の決済に部分が問題がある場合は、ショッピングの場を提供している企業(この場合は楽天)が間に入るような形で
何らかの決済の保証を行うようなことも相手の顔が直接見えないオンラインショッピングでは重要になると思います。
決済の保証と言えば、商品代金の決済だけではなく借入金をはじめとする債務の決済に関しても第三者からの保証があります。
いわゆる「債務保証」と呼ばれるものです。
この債務保証を行う人のことを保証人と呼ぶのですが、これには「保証人」と「連帯保証人」の二種類があります。
”連帯”の二文字があるかないかの違いしかないように思うかもしれませんが、この両者は全くと言っていいくらい立場が異なるものです。
詳しい説明は法律関係の本を図書館や書店で読んで勉強して欲しいのですが、
ここでは「保証人」と「連帯保証人」の違いを仕訳で説明したいと思います。
*手元の会計処理ガイドブックによりますと、債務の保証が契約された時点では通常、会計上オフバランスである、とのことです。
つまり、債務の保証を行ったからと言って必ずしも全てのケースで即座に仕訳を切るわけではなく、注記のみですます場合もあります。
ですので、以下の仕訳は必ずしも厳密な正しい仕訳というわけではないのですが、
「保証人」と「連帯保証人」の違いを敢えて際立たせることによって両者の違いを理解する助けとしています。
保証人の場合
2012年9月3日、A社はB社の債務(借入金)100円の保証人になった。
B社が将来借入金を返済できる見込みは0パーセントであると合理的に見積もることができた。
(債務保証損失) 100円 / (債務保証損失引当金) 100円
2014年3月31日、B社は債務不履行を起こしたので、A社は代位弁済を行った。
(未収金(B社貸付金)) 100円 / (現金預金) 100円
ケース1:その後B社はA社に借入金を返済した。
(現金預金) 100円 / (未収金(B社貸付金)) 100円
(債務保証損失引当金) 100円 (債務保証損失引当金戻入益) 100円
ケース2:その後結局B社はA社に借入金を返済できなかった。A社のB社に対する求償権が消滅した。
(債務保証損失引当金) 100円 / (未収金(B社貸付金)) 100円
2012年9月3日、A社はB社の債務(借入金)100円の連帯保証人になった。
B社が将来借入金を返済できる見込みは0パーセントであると合理的に見積もることができた。
(連帯保証損失) 100円 / (B社借入金) 100円
2014年3月31日、B社は債務不履行を起こしたので、A社は弁済を行った。
(B社借入金) 100円 / (現金預金) 100円
(終わり)
*連帯保証人の場合は、主たる債務者に対する求償権は発生しません。 (私は法律は専門外なので間違っているかもしれませんが。)
なお、A社には法的な権利はありませんがその後万が一B社から弁済分のお金を受け取ることができた場合は、
(現金預金) 100円 / (弁済B社借入金取立益) 100円
といったの仕訳を切ることになると思います。