2012年8月19日(日)



米財務省、ファニーメイ・フレディマックの規模縮小措置

[ワシントン 17日 ロイター] 米財務省は17日、米政府系住宅金融機関(GSE)の連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と
連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の規模縮小に向けた措置をとると発表した。
具体的には、両社に対し利益のすべてを財務省に返還することを義務付ける。これまでは10%の配当を支払っていた。
また、両社に対し投資ポートフォリオを年間15%縮小させることを義務付け、これまでの10%から引き上げる。
これにより、当初の計画より4年早い2018年までに両社のポートフォリオの規模を2500億ドルまで縮小させることができる。
ファニーメイとフレディマックは金融危機を受け、2008年に政府管理下に置かれた。両社に対する財務省による無制限での支援が
年末に期限切れを迎えるにあたり、同省は規模縮小に向けた措置を導入する。
両社に対して合計1880億ドルの公的資金が投入されたが、米住宅市場が改善の兆しを見せ始めるなか、
政府管理下に置かれた企業は第2・四半期に堅調な利益を計上している。
財務省はこれらの新たな措置により、ファニーメイとフレディマックの収益を、
最後の1ドルまで納税者の利益のために確実に利用することができるとしている。
(ロイター 2012年 08月 18日 02:39 JST)
ttp://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTJE87G00J20120817

 

 

 


【コメント】
連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)には今でも株価があるということは、
両社は2008年以降もずっと上場し続けていたということでしょうか。
政府絡みだと100%減資を行わないのはどの国も同じと言うことでしょうか。
国民がバカだと騙すのは楽だということでしょう。


記事には、米財務省は両社に投資ポートフォリオの規模を年間15%縮小させることを義務付けると書かれていますが、
これは回収が不可能な不良債権となっている両社の住宅向け貸出金を両社の貸借対照表から落としていく、
すなわちこの場合貸出金を年間15%ずつ簿価で政府が買い取っていくことを意味しています。
政府が買い取るわけですからその原資はもちろん税金です。
簿価で買い取った不良債権の時価は事実上ゼロと言っていいでしょう。
分かりやすく言うと、不良債権化したデタラメ融資を全額税金で穴埋めしくていく、という意味です。