2012年7月19日(木)
【コメント】
昨日何気なく書いたことの追加になりますが。
この点について今日様々なことを考えまして、実はかなり根深い問題なのかなと。
書き出すとキリがないことだなと思いましたので一言だけにします。
一言で言えば、証券会社による「買取引受け」が諸悪の根源ではないかと思っています。
証券会社は株式発行企業に対して中立であるべきです。
中立であるべきだからこそ、トラディショナルな(=保守本流のあるべき姿とも言える)証券業は「手数料収入」なのです。
「買取引受け」を行う場合はどうなるか。
証券会社には必然的にできる限り低い価格で株式を引き受けたいという強いインセンティブが働くことになり、
それは取りも直さずできる限り高い価格で株式を発行したい株式発行企業と利益相反関係が生じることを意味するのです。
証券会社と、株式発行企業やその株主とが利益相反関係にある、これは健全な証券の発行を脅かす大問題だと思います。
Mr.Childrenの「ALIVE」という歌にこういう歌詞があります。
>手を汚さず奪うんだよ 傷つけずに殴るんだよ
>それがうまく生きる秘訣で
このたびの、いや、現在標準的な増資の形として平然と行われている証券会社の「買取引受け」による増資は、例えて言うなら、
手を汚さず企業から現金を奪うんだよ 傷つけずに株主を殴るんだよ
それが証券会社をうまく経営する秘訣で
となると思います。