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2012年4月24日(火)



2012年4月24日(火)日本経済新聞
市場、緩和規模見極め 長期金利、1年半ぶり低水準 国際買い入れ対象 日銀、「3年以内」案
「緩和は当然」日銀の苦悩
(記事) 

 

 

 

4年前の記事↓
(リーマンショックと金融危機以前の記事ですから、もはや金利水準や金融政策や中央銀行の意味すら違ってきているな、
という印象さえ受けます。)

 

 


インタビュー:白川氏、日銀総裁の力量十分=セブン銀社長


 [東京 4日 ロイター] セブン銀行の安斎隆社長(元日銀理事)は4日、ロイターとのインタビューで、
日銀総裁への昇格案が浮上している白川方明副総裁について、柔軟ながら筋の通った理論派で総裁としての力量は十分にあると評価した。
 国際的な金融不安と景気減速の一方、世界的なインフレ懸念の高まりで各国の金融政策は動きにくい状況にあるが、
日銀の金融政策運営について、政策金利は0.5%しかないものの必要なタイミングで柔軟に使うべきと主張した。

 <白川氏、福井前総裁より経済理論や金融システムへの考え方しっかり>

 安斎社長は、白川氏の力量について「柔軟だが無節操ではなく、筋が通っている。しかし主張すべきところは主張する」と評価。
また「経済理論に関するレベルも高く、金融システムへの考え方もしっかりしている」として、
「そういう点では福井前総裁をも凌ぐ実力だ」と高く評価した。
 総裁人事の考え方としては、政治の圧力をかけないことが一番重要と指摘。「独立性が確保されていないと、政治圧力の影響から、
あるいは逆に反発から無理な判断に陥りがちだ」と述べ、「独立性そのものが目的ではなく、
それを手段として適切な判断ができる環境をつくることが最終目的」との認識を示した。

 <国際金融不安に対して日本のできること>

 日銀の金融政策運営については、政策金利が0.5%しかなくても国際金融不安の高まりの中で対応する余地はあると主張。
「日本は何もできないというべきでもないし、日本の景気は利下げをするほど悪化しないと考えるべきでもない」として、
いざという時には利下げも辞さない用意が必要との考えを示した。
 安斎社長は「少なくとも0.5%という下げ余地はある」として、0.5%の金利を必要なタイミングで利下げに使ってもいいと指摘。
景気減速とインフレ傾向の板ばさみの中で欧米中銀に動く余地がそれほどない中で、日本はそれほどインフレ圧力が高まっていないと語った。

 <金利正常化路線は維持すべき、適正金利は2%>

 一方、目先は柔軟な対応が必要としながらも、日銀は金利正常化路線をあきらめるべきではないと主張。
低金利の継続でモラルハザードが起こり、資源の無駄が生じていることに加え、「懐を深くして金利がもつ
ディシプリン機能を回復しなければならない。そのためにはおそらく2%程度の金利が適切だろう」と述べた。
(ロイター 2008年 04月 4日 19:32 JST)
ttp://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-31166820080404

 



 



【コメント】
以前から思っていたのですが、金利を下げたり量的緩和をするから逆に物価が下がるのではないでしょうか。


金利を下げる
→企業は資金調達を行いやすくなる
→企業は設備投資を行いやすくなる
→企業が設備投資を行う
→財やサービスの供給量が増える
→(一方財やサービスの需要量は一定)
→財やサービスが供給過剰になる
→財やサービス(消費者物価指数)が下がる


というサイクルになっているような気がします。
一言で言えば、金利の低下が物価上昇につながっていないのです。

今政府は物価を上げようとしています。
そしてそのために金利を下げようとしています。
しかし、まさにそのことが、物価を下げる要因になっているような気がします。
物価を上げたかったら逆に金利を上げないといけないのではないでしょうか。
そうすれば企業は設備投資を控え、財やサービスの供給量は減り、物価も上昇するでしょう。

 


 


この際、政府・日銀に提案します。


一度試しに金利を上げてみてはどうでしょうか。


「試しに上げてみろだろ?社会実験じゃないか」、とおっしゃりたいですか?
はいそうです。社会実験です。
しかしご安心下さい。この社会実験は決してインフレという一番凄惨な結果はもたらしませんから。
せいぜい、最悪でも、景気がやや減速してしまった、という程度の軽傷ですみます。
景気悪化の兆候が見られたら、金利はすぐに元に戻せばよいでしょう。

 

 


一度試しに金利を上げてみることを社会実験だと批判をするのなら、
日銀が国債を買い入れていることこそが壮大な社会実験であるということを忘れないでいただきたいと思います。
しかも、インフレという一番凄惨な結果はもたらし得る、ね。

今は皆が一万円を一万円だと思っている。
これが通貨の価値が毀損するとどうなるか。
みなが一万円を九千円分の価値しかないと思い出します。
するとみなが物を売る際に千円分上乗せし出します。
これは消費財の最終販売価格だけではなく産業財等の仕入れ値も上がるということです。
一斉に物の値段が上がりますから、みなが今後もさらに物の値段が上がり続けるのではないだろうかと疑心暗鬼になり、
将来の物の値段の上昇分を今の内に上乗せしておこうと考え、ますます物の値段が上がります。
上乗せが上乗せを呼び、インフレがインフレを呼びます。
もうこうなると誰にも止められません。

通貨の価値の毀損によるインフレは金利や通貨供給量のコントロールでは止められません。
なぜなら、その金利やその通貨の価値自体が下がっているからです。
通貨の価値が下がるとはそういうことです。
貨幣の価値だけでなく金利そのものの価値をも下げる、それがインフレです。


日銀が国債を買い入れるという社会実験はそれほど大きな危険性を伴っているものです。
人類は過去、インフレで多くの国家を破綻させてきました。
歴史の教科書にそう書いてあります。


賢者は歴史に学ぶと言います。
そして同時に、デフレで国家が破綻した例は一例もありません。
わざわざ国家破綻の危険を冒してまで歴史を無視する必要はないと思います。