2012年2月7日(火)
対照的記事↓
2012年2月7日(火)日本経済新聞
ネクソン、営業益最高 前期26%増 課金収入伸びる
(記事)
【コメント】
ネクソンの上場はまっとうな上場。
フェイスブックの上場はまっとうではない上場。
2012年2月7日(火)日本経済新聞 データ分析
鉄鉱石や石炭運搬 超大型船 廃船急ぐ 昨年67隻 新船ラッシュ、運賃低迷で対策
(記事)
2012年2月7日(火)日本経済新聞 市況フロントライン
レアアース ジスプロ、3000ドル台へ反発も
(記事)
2012年2月7日(火)日本経済新聞 決算深読み
JT、純利益30%増に拡大 今期1890億円 国内たばこの採算改善 苦戦するシェアに課題
(記事)
2012年2月7日(火)日本経済新聞
世界の協調融資 米けん引38%増 昨年290兆円
(記事)
2011年12月30日(金)日本経済新聞
企業負債、1000兆円下回る 9月末残高 24年半ぶり低水準 先行き不安、新規投資慎重
(記事)
今のまま国債を発行し続けると、いずれ国債の引き受け手がいなくなります。
そうなりますと以前に発行した国債の償還ができませんので、その時点でその国債がデフォルトを起こします。
国債がデフォルトを起こすわけにはいきませんから、引き受け手がいない分の国債は中央銀行に引き受けさせるということになります。
するとあとはずるずると中央銀行が国債を引き受け続けることになるでしょう。
そしてアメリカは事実上そうなっています。
このようなことはあってはいけません。
形式上・名目上ではなく、本当の意味で財政政策と金融政策は独立・分離していなければならないと私は思います。
財政政策と金融政策について書いていましたらあることを思い出しました。
私は以前、中央銀行が行う財政政策の性質が強い金融政策のことを
"Fiscal Monetary Policy" (財政的金融政策)
と表現しました。
中央銀行が国債を引き受けるとか市中金融機関から資産を買い取ることなどが
まさに"Fiscal Monetary Policy"
(財政的金融政策)に該当します。
"Fiscal Monetary Policy"はあくまで"Fiscal Monetary Policy"です。
"Monetary
Fiscal Policy"ではありません。
敢えて書けば、Fiscal (Monetary Policy) です。
Monetary (Fiscal
Policy)ではありません。
あくまでMonetary Policyなのですが、Monetary
PolicyにFiscalという形容詞がついているのです。
何が言いたいかと言えば、"Fiscal Monetary Policy"と"Monetary Fiscal
Policy"は完全に異なるということです。
形容詞の順番によって言葉はその意味が完全に異なる場合がある、ということを言いたいのです。
言葉や数字の記述の順序には意味がある、ということを考えていましたら、面白い議論を見かけましたので紹介します。
小学校の算数の文章問題の式において、かけ算の順序に正解はあるのか、という議論です。
数年前からネット上で話題になっているようです。
問題
花子さんはバレンタインデーに義理チョコを8人に6個ずつ配ることにしました。
チョコレートは全部で何個必要ですか。
式と答えを書きなさい。
正解
式:6×8=48
答:48個
「8×6=48」は間違いです。
かけ算の式には順序があります。
かけ算の式自体に意味があるのです。
この問題の場合、「8×6」では意味を成さないのです。
かける順番を入れ替えても同じなのは「数値計算」の部分のみです。
数値計算はどの順番からかけていっても同じ数字になりますが、
かけ算の式には意味があり、「かけられる数」と「かける数」にはそれぞれ深い意味があります。
ネット上には非常に多くの記事で「かけ算には順序はない」とか「×の前後を入れ替えても正解だ」
といったことが書かれていますが、それらは全て間違いです。
これは数論とか大学で習うような小難しい高等数学の話ではなく、本当に基本的なそもそもの「かけ算の意味」の話です。
「a×b」はあくまで「aをb倍する」という意味です。「bをa倍する」では決してありません。
文章問題の内容によって、「a×b」が正しいのか「b×a」が正しいのかを正確に理解しないといけません。
上の問題で言えば、「6×8=48」と「8×6=48」は完全に異なる意味だということを理解しなければなりません。
ここで、英語では同じ様な数式をどう読むのだろうか、と思って和英辞典や英和辞典をひいてみました。
まず和英辞典の「かける」という言葉の説明をスキャンして紹介します。
「かける:数式(mathematical
expressions)」
3×4=12
「3かける4は12」
"Three times four is
[are; makes; equals] twelve."
>掛け算の読み方はこのように「掛け算」に当たるtimesを入れて頭から読むので、「3掛ける4」という言い方に関する限りは
>日英で表面上の相違はない。
とのことです。
前半は正しいと思うのですが、「しかし、」の後が少し辞書の記述がおかしいと思います。
数式というのは世界共通なのです。
世界中どこに行っても、「3×4」は日本語で言う「3の4倍」とか「4倍した3」という意味です。
「3×4」が他の国では「4の3倍」とか「3倍した4」という意味にはなりません。
単語と文法面からのみ考えていきますと、"Three
times four"というだけだと確かに「4の3倍」とか「3倍した4」という意味になりますが、
掛け算の数式の場合は、英語の"Three times
four is twelve"は
3×4=12(3かける4は12)のみを意味し、
4×3=12(4かける3は12)は意味しません。
また、3×4=12(3かける4は12)は
"Three times four is
twelve"となります。
3×4=12(3かける4は12が、"Four times three is
twelve"
となることはありません。
単語と文法面からのみ考えていきますと、語順や読み方が逆のように感じてしまいますが、
算数や数学の世界ではそのように表現する(語順通り読む)、と理解するしかないと思います。
出典は敢えて書きませんが、それなりに著名な和英辞典かと思いますので
このような間違いを指摘するのは勇気がいりますが、やはり、
3×4=12(3かける4は12)は算数上(数学上)"Three
times four is twelve"としか解釈できないので
指摘させていただきます。
「time ・・・倍」
Four times five is twenty.
の訳として、「5の4倍は20です」と書いてあり、数式として「5×4=20」と書かれていますが、
算数上(数学上)の数式の読み方としてはこれが間違いなのだと思います(数式の読み方ではないとすると正しいのかもしれません)。
"Four
times five is twenty."は、「4×5=20」なのです。逆に、
「5×4=20」は、"Five times four is
twenty."なのです。
赤色で囲ってある注意書きとして、
>「1個10セントのみかんを5個買った」場合、日本では10×5と立式するが、
>英語では5×10と立式する(読み方はfive times
ten)。
>掛ける数と掛けられる数が逆になるので注意が必要。
とありますが、これもやはり間違いだと思います。
「1個10セントのみかんを5個買った」場合、英語でも「10×5」と立式します。
読み方はten times five
です。
掛ける数と掛けられる数の順序は英語でも日本語でも同じです。
出典は敢えて書きませんが、それなりに著名な英和辞典かと思いますので
このような間違いを指摘するのは勇気がいりますが、やはり、間違いを指摘させていただきます。
他の英和辞書を見てみましょう。
同じく、"time"という言葉の説明をスキャンして紹介します。
「time ・・・倍」
を数式で書くと「4×2=8」という説明は合っていると思うのですが、注意書きがやはり間違っていると思います。
>英語では2の4倍は8が, 数式では4×2=8となる; 日本語では4の2倍[4かける2]と解する)
この記述は間違いです。
英語では、「2の4倍は8」は数式でも「2×4=8」となります。
数字の順序は日本語と同じです。
読み方は"Two
times four is eight."です。
出典は敢えて書きませんが、この辞書も非常に有名な英和辞典なのですが
このような間違いを指摘するのは勇気がいりますが、やはり、間違いを指摘させていただきます。
「multiply 掛け算の読み方」
>2×3=6は通例 Two times three is [are, make(s)] six. と読む。
とあります。
これは正しいと思います。
数式はあまり考えずに語順通りに読むで良いわけです。
では、一番最初の算数の問題に戻りましょう。
この問題を英米ではこのように解きます。
問題
花子さんはバレンタインデーに義理チョコを8人に6個ずつ配ることにしました。
チョコレートは全部で何個必要ですか。
式と答えを書きなさい。
Right Answer
Expression: 6×8=48
Pronunciation: Six times eight is forty-eight.