2012年1月17日(火)



コナミ、ハドソンを3月1日付けで吸収合併

コナミデジタルエンタテインメントは、完全子会社であるハドソンを2012年3月1日付で吸収合併することで合意し、
取締役会で決議したと発表しました。
ハドソンは、2011年4月1日付けでコナミの完全子会社化となり、現在はコナミの携帯電話向けコンテンツ制作を中心に事業を展開しています。
2012年1月12日に行われた取締役会にて、コナミを存続会社としてハドソンを吸収合併を行うことで決議。
同日付けで合併契約書を締結しました。消滅会社となるハドソンは、これに伴い解散となります。
コナミは、今後急成長が期待されるソーシャル分野におけるビジネスチャンス拡大に向け、経営資源をコナミ集中させます。
また、コナミの音楽出版事業に関しては現在子会社のKME株式会社が行っていますが、
今回の合併にあわせてKME株式会社に分割されます。
なお、今回の吸収合併はコナミ子会社間で行われる為、合併による新株発行や資本金の増加、合併対価の支払いは発生しません。
(インサイド 2012年1月17日(火) 20時00分)
ttp://www.inside-games.jp/article/2012/01/17/53961.html

 

 

 

2012年1月17日
株式会社ハドソン
臨時報告書
(EDINETと同じPDFファイル)

 

「今回の合併の関係図」

 

 

 



【コメント】
記事には、


>今回の吸収合併はコナミ子会社間で行われる為、合併による新株発行や資本金の増加、合併対価の支払いは発生しません。


と書いてあります。
また、ハドソン提出の臨時報告書にも、


>本合併は、当社の親会社であるコナミ株式会社の完全子会社間で行われるものであるため、
>合併による新株の発行、資本金の増加及び合併対価の支払いはありません。


と書いてあります。
合併後の存続会社(株式会社コナミデジタルエンタテインメント)の資本金の額は、「26,000百万円」と記載されていて、
合併前と同額となっています(つまり、合併により資本金の増加はない、という意味)。
さらに、合併契約書にも、


>本吸収合併による新株の発行は行わない。
>本吸収合併に際し、資本金及び資本準備期の増加は行わない。


と書かれています。
しかし、原則として、吸収合併に際し合併存続会社が新株の発行を行わず資本金や資本準備金も増加させない、
ということはありません。

 

 

 


(合併契約書にケチを付けるのは勇気が要りますが)
第3条と第4条は間違いです。

本吸収合併に際し
株式会社コナミデジタルエンタテイメントは
新株の発行を行いますし、
資本金及び資本準備金の増加も行います。

新株の発行を行わない、そして資本金及び資本準備金の増加も行わないのは、両社の完全親会社である
コナミ株式会社の話です。

 

「合併契約書」

 

合併存続会社である株式会社コナミデジタルエンタテイメントの仕訳と、
株式会社ハドソン及び株式会社コナミデジタルエンタテイメントの株主であるコナミ株式会社の仕訳を
混同してはいけません。

 

 

最後に、コナミ株式会社の仕訳と株式会社コナミデジタルエンタテイメントの仕訳を書いて今日は終わります。

 

 



コナミ株式会社の仕訳

 

 

スキームを理解するために敢えて細かいことを除けばこの仕訳が本質を突いているでしょう↓。


(仕訳なし)

 


もう少し細かく言えば、この仕訳になると思います↓。


(株式会社コナミデジタルエンタテイメント株式) xxx / (株式会社ハドソン株式) xxx

 

 



株式会社コナミデジタルエンタテイメントの仕訳

 


(ハドソン諸資産) xxx / (ハドソン諸負債) xxx
(営業権) xxx              (資本金) xxx
                             (資本準備金) xxx

 

もしくは

 

(ハドソン諸資産) xxx / (ハドソン諸負債) xxx
                             (資本金) xxx
                             (資本準備金) xxx
                             (その他資本剰余金(合併差益)) xxx