2011年9月9日(金)



営業利益率15%以上、縮小市場でも儲かる!――ネスレ日本・高岡社長が語る高収益体質の秘訣
(東洋経済オンライン 2011/09/08 | 18:13)
ttp://www.toyokeizai.net/business/interview/detail/AC/1eafe4f143bfe875a87fb66f041765ee/

> マシン本体の価格は低く、本体で利益は出ないが、専用の詰め替えパックで儲ける仕組み。

 

落語の「千両みかん」とかけて、テレビの価格下落と解く その心は、プライシングの巧拙と将来に向けたヒント
(日経ビジネスオンライン 2011年9月9日(金))
ttp://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110907/222506/

> 極端なことを言えば、競争激化から、新車販売時に儲けがほとんど出ないようなプライシングをしても、
>その他の部分のプライシングが利益確保できるようになっていれば、構わない、ということすらあり得る。

 

 

【コメント】
価格設定に関する記事です。製品やサービスの1つ1つで利益を出していく、という販売方法ではなく、
「損して得取れ」ではありませんが、製品やサービスのトータルで利益を出していこうという考え方です。
小売業などですと、「ロス・リーダー戦略(おとり価格戦略)」と呼ばれるプロモーション(販売促進策)があります。
「ロス・リーダー戦略」とは、小売店などで特売用の目玉商品を選んで、その商品に商品原価を下回る安値を設定し、
それをチラシなどで大きく打ち出すことにより、顧客を誘引することです。商品の数は限定されているのが一般的であり、
目玉商品以外の通常の商品を同時に購入させることを目的としています。考え方はこれに似ていると思います。
ネスレの「バリスタ」というコーヒーマシン、自動車会社の新車販売時の車体そのもの、がこの場合の「ロス」に当たるでしょう。
以前のアップルの MacBook Air ではありませんが、本体価格は安く、周辺の機器類やサービスは相対的に高く設定することにより、
「製品の核」ではなく、「製品の付随機能」で利益を出していく、という戦略が大切になってきています。
顧客からすると「気が付いたらお金をたくさん支払っていた」、という状態を作り出すことがマーケティング上重要な課題なのでしょう。