2011年8月18日(木)



2011年8月18日(木)日本経済新聞 戦略分析
楽天 IT・物流で中小店支援 海外視察、身軽さ転換
(記事) 

 

 



 


【コメント】
ひどい記事です。
内容に相当大きな誤りがあります。
中国楽天が「楽酷天」という名前ですから酷い記事にしたのでしょうか。


異なる店舗で購入した商品を集中配送センターで一まとめにして配送するのは事実上不可能です。
手間や時間やコストがかかり過ぎます。別々に配送した方がまだ安くすみます。

理由はまず第一に、店舗から集中配送センターまでの距離は店舗によって全て大きく異なることです。
わざわざ一旦集中配送センターに配送する方が手間がかかりますし、距離や在庫の有無が原因で商品到着までの時間もばらばらです。
先に集中配送センターに届いた商品の待ち時間が発生します。
また、店舗からの距離が集中配送センターまでよりも注文したお客さんの家の方が近いこともあるでしょう。
注文したお客さんにとってはかえって商品到着までの時間がかかるだけではないでしょうか。

第二に、配送センターに集めた商品を一まとめにするという作業が大きな負荷になります。ここでも手間と時間とコストがかかります。
仮に商品を一まとめにするとしたら楽天の人員と費用で行わないといけませんが、直接配送ならそのような手間はありません。
要するに配送の二度手間になり、作業と時間が増加し総配送距離が長くなるだけでしょう。もちろんその分は楽天のコスト増です。
一般には「店舗→顧客」の方が「店舗→集中配送センター→顧客」よりも短いでしょう。
商品到着までの時間が短くなるわけでもなく(実際には長くなる)、コスト増の要因になるだけで何のメリットもありません。

 


注:
この写真は楽天ではなく「アマゾン」です。
アマゾンは商品の大半を自社で仕入れて販売する「直販」体勢。
対する楽天は、あくまで大型オンラインショッピングモールという「商店街」を各小売業者に提供しています。
楽天自身が商品を仕入れたり販売したりすることはありません。
同じオンラインショッピング関連企業とはいえ、アマゾンと楽天とではビジネスモデルが完全に異なります。