2011年8月14日(日)
【コメント】
金とドルの交換を停止したというのは、アメリカは金とドルを交換したくてもできなくなった、ということです。
この背景について少しだけ説明しますと、
貿易黒字によってドル通貨を得た日本その他の国はアメリカに対しドル通貨を金と交換するように求めます。
アメリカは当時、金1オンス=35ドルという交換比率でもって金とドルを交換する義務を負っていました。
以前はアメリカはドル通貨を受け入れて金を提供していましたが、貿易赤字続きでドル通貨が海外へ流出し続けました。
ドル通貨を得た日本その他の国はドル通貨を金と交換するように求めますから、これは結局金が海外へ流出し続けることと同じです。
この状態が何年も続き、アメリカ政府の持つ金は枯渇してしまい、ついにアメリカは金とドルを交換できなくなったのです。
これが金とドルの交換停止の背景です。
現在では、貿易によってドル通貨を得た場合、一部は円転しますが、それ以外はそのままドル通貨として持っておくことが多いでしょう。
それは現在では(なぜかは分かりませんが)ドル通貨そのものに価値があると見なしているからです。
以前はそうではありませんでした。ドル通貨をドル通貨として持っておかずに、本来的に価値がある金に交換していたのです。
考えてみると あの頃からアメリカの経済は違ってた
以下、アメリカに替わる国家が仮にあるとすればやはり中国かなと思いますので中国に関する記事を紹介します。
世界の標準語が英語で基軸通貨がドルであることは変わらないかもしれませんが。
2011年6月29日(水)日本経済新聞
中国共産党 90年目の岐路 中
大国意識
静かに台頭 経済発展の足かせに
(記事)
2011年6月30日(木)日本経済新聞
中国共産党 90年目の岐路 下
逆走する「国退民進」 国有企業に資金流入
(記事)
【コメント】
仮に中国にアキレス腱があるとすれば、それは政治体制かもしれません。
経済面は上手いこと資本主義を取り入れて成長を遂げていますが、政治面はどのように変わっていくのでしょうか。
それとも、アメリカでも日本でもそうであるように、選挙や政党や国家元首はあまり国家の成長とは関係がないのでしょうか。
2011年8月3日(水)日本経済新聞
50年まで中印成長順調なら・・・世界GDP、アジアが52% アジア開銀報告書
中国20% インド16% 日本3% 内需の取り込みカギ
黒田ADB総裁に聞く 円、対アジアでも高すぎ 域内成長へ中間層厚く
(記事)
【コメント】
2050年の予測をせよと言われても私には全くできませんが、
アジア開発銀行の報告書が正しいとすれば、2050年には世界のGDPの順位は、
一位中国、二位インド、三位アメリカ、とのことです。
2020年ころになるのか2030年ころになるのかは分かりませんが、中国がアメリカを追い抜く日がやがて来るでしょう。
その日もまた、人類にとって大きな記念日になるのでしょう。
2011年7月1日(金)日本経済新聞
日産 新興国に挑む 上
戦略車は2つのマーチ 「40万円」実現へM&A
(記事)
2011年7月2日(土)日本経済新聞
日産 新興国に挑む 下
EVをブランド先兵に 「利益率8%」成否握る
(記事)
【コメント】
記事の内容は少しおかしな点もあるような気がしますが、日本企業の中で中国で一番成功しているのは
日産であるように思いますので紹介します。
5年先10年先を見ますと、中国を制す者は世界を制す、と言えるのかも知れません。