2011年7月16日(土)
会計基準というのは、全ての会計処理方法がある会計基準に従っている場合にその会計基準に従っている、というのです。
例えば、この財務諸表は日本基準に従って作成しましたというときには、
適用している会計基準は全て日本基準なのです。
一部は日本基準を適用している、一部は米国基準を適用している、などいう会計処理方法はありません。
それはどの会計基準にも従っていない、というのです。
日本基準なら全てが日本基準、米国基準なら全て米国基準、これをそれぞれ日本基準、米国基準というのです。
全体の9割は日本基準に従って会計処理を行っているからこの財務諸表は日本基準で作成したといっていいだろう、
などいうことはありません。
10割全部で初めて日本基準です。
IFRSは結局のところ、導入に当たっては、細部に関しては各国が自国に合うように変更を加えるわけです。
その国の商習慣や税制や関連法律を考えると、そのまま導入というのは不可能な部分がどうしてもあるのです。
しかし、各国で会計基準に変更を加えるということは、結局各国で使用している会計基準が異なることを意味します。
IFRSといっても、実はこの世に2つとして同じIFRSは存在しないのです。
「世界共通の会計基準」というのがIFRSの触れ込みですが、結局のところ、全ての国でIFRSは異なるのです。
この世にIFRSと呼ばれる会計基準などないということではないでしょうか。