2011年2月18日(金)
2011年2月18日(金)日本経済新聞
ダイムラー インドで専用ブランド トラック 三菱ふそうと連携
伊藤忠 ベトナム食品卸参入
(記事)
2011年2月18日(金)日本経済新聞
タブレット端末法人需要開拓 携帯各社
ドコモ 専門の営業新組織
KDDI モトローラと連携
(記事)
2011年2月18日(金)日本経済新聞
三菱地所、社長に杉山氏 平和不と資本提携
けいざいじん 三菱地所次期社長 杉山博孝氏(61)
泰然自若、若手に気配り
(記事)
2011年2月18日(金)日本経済新聞
ヤマトHD、17年ぶりCB発行 来月中に200億円 調達資金で自社株買い 資金効率改善目指す
(記事)
2011年2月18日(金)日本経済新聞
ヤマト運輸社長に山内氏
(記事)
2011年2月18日(金)日本経済新聞
海運、コンテナ船が好調 今期 荷動き活発、収益上振れも 輸送個数 郵船、1〜3月14%増
商船三井 「来期も経常益390億円」 コンテナ船社長見通し 今期並みを確保へ
(記事)
2011年2月18日(金)日本経済新聞
高速株式売買 1/1000秒の攻防 下
進む個別株離れ 個人、短期の投資に限界
(記事)
2011年2月18日(金)日本経済新聞 市場分析
筆記具大手2社、最高益 パイロットと三菱鉛筆 ボールペンがけん引
(記事)
2011年2月18日(金)日本経済新聞
トヨタ、系列越え大型店 直営3販社、都内に 車種の選択広がる
(記事)
>ダニエル・セイヤー社長は15日の記者会見で、缶コーヒー売り上げトップの「ジョージア」は、
>国内市場で厳しい競争に直面していると発言。日本の缶コーヒー市場がそれほどまでに巨大で、
>利益率が高いからだと強調した。
コーヒーのレシピ自体は長年変化がなく研究開発に費用がかからないから?
大量にコーヒー豆を仕入れて大量生産するから?
他の清涼飲料と同じ生産ラインで生産が可能で効率的にコーヒーを製造できるから?
全部違います。
理由は、日本の缶コーヒー市場では価格競争をしなくてすむからです。
缶コーヒーは主に自動販売機で販売されます。
その際の販売価格は常に120円です。
価格競争をしなくてよいのです。
ライバル企業も缶コーヒーを120円で販売する、自社も缶コーヒーを120円で販売する、
だから日本の缶コーヒー市場は利益率が高いのです。
缶コーヒーでは価格競争をしなくてすむ、だから缶コーヒー市場は企業にとって非常においしいのです。
私が知る限り、これは日本国内のみで発生する特異な市場です。
まず第一に、海外では自動販売機が少ないという点があげられます。
自動販売機がここまで多量に設置してある国というのは世界でも日本だけといってもいいくらいではないでしょうか。
どこかに世界の自動販売機設置台数の資料でもあればよいのですが。
海外では自動販売機を下手に設置すると、破壊されてジュースやお金を盗まれます。
自動販売機を設置できる日本というのはやはり治安がいいということでしょうか。
まあとにかく、自動販売機での販売であれば価格競争を避けられます。
販売価格は常に120円です。
価格に敏感な消費者もなぜか自動販売機の前だと躊躇することなく120円支払います。
自動販売機で120円支払うことに抵抗がなく、なぜ120円なのかと疑問も持ちません。
自然と120円支払います。120円支払うことに馴れている、といえばよいでしょうか。
スーパーなどの店頭でドリンク類を買うときはこうはいかないのですが。
第二に、海外ではそもそも「缶コーヒー」という商品があまり販売されていません。
缶コーヒー市場というものがそもそも存在しないといってもよいでしょう。
海外では「コーヒーが缶に入って売っているのか?」という印象だと思います。
海外では「缶コーヒー」自体が珍しいのです。
記事には、
>世界最大の缶コーヒー市場である日本市場
とありますが、缶コーヒー市場は日本がダントツ一位だと思います。
海外では缶コーヒー市場自体が存在しないといってもいいくらいでしょう。
缶コーヒーを飲む習慣があるのは日本だけといってよいでしょう。
記事には、
>(缶コーヒーを)韓国で2008年5月に販売を開始したほか、昨年は米国進出も果たした。
とありますが、つい最近になってやっと韓国や米国で缶コーヒーを販売し始めたようです。
しかしおそらく韓国でも米国でも缶コーヒーは売れていないでしょう。
それほどまでに海外では缶コーヒーを飲む習慣がないと思います。
○海外では治安上の理由から屋外に自動販売機を設置できない。ここまで屋外に自動販売機があるのは日本だけである。
したがって、日本ではドリンク類の「販売チャネル」が海外とは大きく異なる。
○缶コーヒー自体が海外では馴染みがなく、コーヒーを缶で飲む習慣がない。
「缶コーヒー市場」自体が日本独特のものである。
【まとめ】
なぜ日本の缶コーヒー市場は利益率が高いのか。それは
「自動販売機での販売が主であり価格競争を避けることができるから」である。
利益率が高い商品で高いシェアを獲得できれば多くの利益を得ることができる。
多くの企業が缶コーヒー市場でしのぎを削る理由はそこにある。
しかも、自動販売機での販売ならどんなにシェア争いが激しくても価格競争を避けることができる。
日本の缶コーヒー市場は価格競争とは無縁です。
価格競争とは無縁でいられる市場というのは、特に最終消費財では非常に少ないと思います。
以上の分析は別に日本コカ・コーラに聞いたわけではありません。
誰に聞かなくても、自分の頭で日本の缶コーヒー市場の利益率が高い理由を説明できる、
これが経営管理学です。